<<続き
正直言えばもう帰ろうかと思った
せっかく旨いアカヤガラをもらったのだから
早めに帰ってシコシコの新鮮な刺身で
純米酒でもチクリと飲りたかったのだ
中落ちの焼き物や削ぎ身の吸い物でも添えて
写真に撮ってブログの記事を仕立てあげ
お茶を濁してしまおうかと思ったのだが
さすがにちょっと気が引けた
このところ俺のブログの料理の記事は
貰いものや買った魚の料理が多い
俺にだって釣り師のハシクレとしてのプライドが
少しは残っていたのかもしれない
ここは一番自分の腕で旨い魚を釣り上げて
料って喰ってお読みくださる皆さんに
ご報告したいものだと午後の釣りを続けたのだ
...
俺は漁港や小磯をラン&ガンして
そろそろ旬を迎えるアイツを探し続けた
小ぶりな魚だがイソベラじゃない
太夫崎漁港にて捕獲
キュンキュン引くがサンノジでもない
小正月漁港にて捕獲
キレイでポッテリしているが海ギルでもない
コイツは旨いような気がする
幼い顔つきのくせにポッテリとしたそのカラダは
旨いに違いないが今日の趣旨とは違うので放流
野島崎東港にて捕獲
ここまでくればもう皆さんお察しだろう
そう俺が秋の海で釣って喰いたかったのは
やっぱり可愛いコイツだったのです
あぁ会いたかったよ
...
なんだカゴカキダイかと言われてしまうかもしれないが
秋から冬にかけてのカゴカキダイはかなり旨いから
やっぱり釣り物から外せないだろう
岩や岸壁上でエンコ釣るから
スポーツフィッシングとはちょっと言えないが
結構面白いゲームフィッシングとは言えるだろう
...
ゲームフィッシングと言ったって俺が釣る魚だから
そんなに難しいことはない
エサはイソメの切れ端でもスロープで拾った巻貝でも
動物質のエサならなんだってよさそうだ
エサの匂いに興奮してくると群がる小メジナやクサフグを
押しのけてエサを突くくらい食い意地が張ってるから
居ればたいてい釣れる
気にするのは針のサイズと形状くらいか
何しろあのオチョボ口だから大きな針では釣れない
そのくせガッツキで針を呑み込むから
軸は長い方が扱いやすいだろう
俺はピンギスを釣る競技用キス針を使うが
最後の一本
フグに喰いちぎられて切らしてしまった
だからアタック5で使えそうな針を物色する
これが良さそうだ
...
釣り場に戻って針にハリスを結びながら思った
早掛なんぞとスカした名前が付けられているが
こんな針なら持ってるんじゃないだろうか
俺は荷台の混沌に首を突っ込み
ガラクタの中から針袋を引っ張り出した
一緒やん
これは昔からある秋田キツネという針で
クチボソや手長エビを釣るために
もう何十年も前に買ったものだと思う
そう言えば競技用キス針だって
まんまやん
これもアブミというクラシックな針で
昭和の昔、泥鰌釣りに入れ込んだ頃に
呑まれて往生するので試してみた針だ
...
昔の針に比べれば今の時代の釣り針は
値段は高くなったが針先の鋭さも防錆性も
焼き入れの具合も格段に進歩したと思う
でも名称は出来るだけ残してほしい
釣り針の名前もまた文化だと俺は思うのだ
...
昔買った針を再登板させたり
ヤドカリも喰うか試してみたり
暖かな小春日和の日差しの中で
磯べりの小魚を釣るのは楽しい
そしてバケツの中に釣れたカゴカキダイが
少しずつ増えてくるのを見ているだけで
俺はずいぶんとシアワセな気持ちになれるのだ
早く喰いたい
...
家に帰ってカゴカキダイを塩焼く
庭にひとつだけ出ていた名残のミョウガは酢味噌で
トンチンカンな奴
集めたムカゴは素揚げにして塩を振る
精がつくかな
さあどうぞ
秋の海の膳
...
いそいそと箸をつけるがちょっと期待に届かない
もう秋もたけなわの海のカゴカキダイなのに
脂のノリが足りないように思えるのだ
充分旨いけれど
魚の旨いマズイを軽々に言ってはいけない
同じ魚種でも季節によってサイズによって
喰ってるエサや棲んでる水によっても
ずいぶんと味が違うものだ
このカゴカキダイは磯に張り付いたような
綺麗な漁港で釣ったから
栄養がちょっと足りないのだろうか
あるいはいつまでも下がらない海水温の
影響が旬を遅らせているのだろうか
カゴカキ深いな
そうしてこの秋俺はこのカゴカキダイを
少しこだわって追い続けてみたのだ
このシリーズまだ続く>>
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明けましておめでとうございます
あっしも咲いたマンさんの記事に影響され去年はカゴカキを釣ったりしてみやしたが、いやはやどうしてムズかしいじゃござんせんかw
なかなか良型は姿を見せねえし、本命が喰う前ぇに小さなアイゴやらフグやらコッパメジナあたりが群がってきやしてね(T_T)
カゴカキを深追いした咲いたマンさんのメソッドをパクらせていただき今年の秋にイカしたいと思いやす♪
御免なすって(^^)
東の荒れ模様の時に堤防先端で籠釣りをしたのを思い出します。
意外と夜は釣れるんですよ~
夜は釣り人に出会うことのない不思議な釣り場です。
カゴカキダイ~随分釣りましたね。
シマダイもいますね。
流石 咲いたマンさん
第2章がカゴカキダイとは(笑)
しかもさり気無く 横縞模様の魚を…
ここ数ヶ月は磯に出向かずに、角上に通ってる我が身が恥ずかしいです。
カゴカキ第3章楽しみにしてます。
さて。
咲いたマンさんの記事を読んでいて興味を惹かれた魚にこのカゴカキダイがあります。私は釣りをする機会に恵まれませんので、もっぱら道の駅でマトウダイ等を1匹買いして食べるのが楽しいのですが。
ある日、道の駅に行きましたら何と手の平大のカゴカキダイが2匹300円で売られておりまして迷わずカゴに入れました。
家にて捌いて刺身にしたり、焼き魚にしたりして食べてみましたが、焼いたものは一寸イサキのような磯の香りがして、書いておられるとおり脂がのって美味かったです。赤ヤガラも時折売られておりますので、次回は食べてみたいと思ってる次第です。
海おとこさん、こんばんは。
コメントくださり、ありがとうございます。
深いといっても大したことはありませんが、小物釣りには小物釣りの面白さがあります。
たぶん安上がりなことやクタビレないことが、しょぼいワタクシに向いているのかもしれませんね(笑。
磯トンボさん、こんばんは。
コメントくださり、ありがとうございます。
シマダイはたいてい逃がしてしまうのですが、味を確認するために、一匹だけキープします。
でもやっぱり脂っ気がなくてダメですね。
カゴカキと同じ場所で同じ餌を喰ってるのに、不思議なものですね(笑。
katsuさん、こんばんは。
コメントくださり、ありがとうございます。
角上パトロール結構ではありませんか。
冬でも寒くないのが健康にもいいでしょう。
ヨコシマな画像はkatsuさんへの催促のサインとお受け止めください(笑。
orchid-titi さん、こんばんは。
コメントくださり、ありがとうございます。
ワタクシも道の駅などで地の魚を観るのは大好きです。
アカヤガラのみならず珍しい魚はぜひ試してみたいものですね。
こんな魚をこんな値段で売ってやがると思うこともたまにありますが、なに自分で釣るよりもよっぽど安上がりです(笑。