秋には旅が似合うだろう
これは人間だけに限ったことではないのかもしれない
秋風が吹けば夏鳥は旅立ち冬鳥は来る
鮭は生と死を紡ぎに故郷の川を溯る
スナフキンだって旅に出るだろう
ガキの頃憧れた
秋になるとおぢさんだってセンチメンタルになり
似合わぬ詩を読んだり追憶にふけったり
ふと旅に出たくなってしまうのだと以前お話したと思うが
夏の短かった今年は例年より長い秋の季節を
そんな切ないようなココロ模様で過ごすのだろうか
去年は1週間だった金木犀の花の合間も
やっぱりクンクンするだろう
今年は2週間以上あいている
今日はそんな旅ゴコロをわかってくださる皆さんに
俺の旅愁漂う秋の一日をお話ししてみたいと思うのだ
...
まあ旅に出たいと言っても俺だって社会人
そうそう休みが取れるものでもない
日頃のチンタラぶりが祟ってむしろ休みがない
せいぜい夜磯で一晩過ごすくらいが常だが
秋になると俺の釣りも変わってくる
漁港や小磯をラン&ガンする釣りが多くなるのだ
これはショゴやらアジやらメッキやら
ラン&ガンの対象魚が増えてくるせいもあるが
釣りとしてはとても面白い
ポイントを転々と移ろい釣り歩くことが
なんだか秋の旅情にマッチするからでもあるだろう
だからやっと休みの取れた明日の釣りは
漁港をラン&ガンしてアジングをキメようと思うのだ
...
アジングって何だかカッコイイだろう
夜磯にジャブって
ゴンズイングやらクサフギングをしてる皆さんを尻目に
アジングを格好良くキメるため俺はロッドを新調した
シャープなフィーリングに加え繊細さに磨きをかけた
フィネスでウルトラライトなロッドだ
ハイレスポンスソリッドのティップセクションを長くすることで
高感度だけでなく追従性も向上させている
ティップからベリーにかけて適度に追従することで
ラインテンションの変化を明確に感じることができる
リグを潮になじませながらフォールさせたり
ラインテンションを張ったり緩めたりして巧みに誘ったり
自在なテンションコントロールを可能とするティップは
極細ソリッドなれどとても丈夫でしなやかで
どんなに曲げても決して折れるものでは
あ”っ
穂先が折れた
釣具屋に逝って合うトップガイドを探すのも億劫なので
2番ガイドから先をちょん切ってヤスリで仕上げる
角度も修正
まあパッツン系のロッドに生まれ変わったわけだ
さっきまで垂れてたノーガキは
聞かなかったことにしてくださいw
...
さて釣り具はいつも車に積みっぱなしだから
特に準備をすることもない
明日のラン&ガンの為の喰い物でも探しに
スーパーのラン&ガンに出かけてみよう
ここはPB品が安い
漁港をラン&ガンする時も
ただ漫然と釣っていたんじゃダメだろう
季節、魚種、潮汐、風向きや同業者
諸々の条件をおのれの経験知に照らし
ポイントを選択しつつ漁港を釣り歩く
漁港それぞれにクセというか違いがあるから難しい
それはスーパーも同様なのだ
スーパーにも地合いがある
...
もちろん同じスーパーでも鮮魚の地合い、パンの地合い
弁当の地合いなど
このポイントが怪しいぞ
やはり刺身の地合いだ
タイミングを誤ると同業者に抜かれてしまうぞ
海鮮丼が199円(税別)だ
今夜の夜風は特に冷たい
そのせいか街の人通りももうまばらだ
もう一軒実績のあるスーパーを叩いて帰ろう
最近結果を出している
...
このスーパーはなかなか面白いスーパーで
原発周辺の微妙な地域の農林水産物を多く置いている
風評被害に苦しむ農家や漁師を助けているのかもしれないが
大陸や半島の品も臆面もなく置いているから
たぶん安く買い叩いているんだろう
もちろん売値も安いからずいぶん繁盛しているが
こんな地雷も仕掛けられたりするから油断も隙もない
これって犯罪じゃね
そんな危険と隣り合わせのスリリングな買い物も
野山を駆け巡り獲物を追う古代人のココロに
還って逝くようでそれはそれで楽しく
スーパーをラン&ガンする時は必ず一度
俺はこのポイントをチェックする習わしだ
...
店内に入っても人は少ない
狙い通り鮮魚の地合いだったのだが
たくさんの刺身パックが売れ残っている
おや苦虫を噛み潰したような顔をしている
鮮魚売り場のおぢさんの様子か変だぞ
ヤケクソのように刺身パックに値札を貼りだした
おおっ、ナブラだ!
いやもうこれはただのナブラじゃなく
トリヤマが立ったぞ
売り尽くし100円セール!!!
これは俺のように毎日スーパーをラン&ガンしていても
年に数度しか行き会えない貴重な現象で
その日の天候や売れ行きや客の入り具合や
鮮魚売り場責任者の厭世観やらがフクザツに絡み合い
化学変化の末はじめて現出する
俺をはじめ半額ハンターたちはこの現場に出会うことを
夢見て鮮魚売り場を彷徨い続けていると
言ってしまっても過言ではないだろう
...
得も言われぬ高揚感に包まれて俺は家に凱旋した
嬉しさのあまり並び替えてみる
日頃白身が旨いだの分かったようなことを言ってるクセに
値段の高いマグロばかり買ったのはご愛嬌だ
さっそく勝利の酒を飲もうじゃないか
痛風警報発令
房総の魚も悪くはないが
やっぱりマグロは旨いのう
トロトロですよ
どこからか金木犀の匂いが忍び込んでくる
二度目の花が咲きだしたのだろうか
秋の夜風に心地よく溶けだした俺は
明日の釣りを中止することにした
だって喰いきれないだろう
アジサシング
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最後まで読んでくれてありがとう
寒かったー
こんないい仕入れ先があるなら行かないて済みます(*_*;
て言うか。。。家の者に知られたら、週いち夜勤は禁止になる('ω')
こちら山口県では釣りに逝けねぇ日々が続いておりやすが、残業上がりのスーパーのランガンは欠かさずにしておりやす♪
文中の爆弾はこちらのスーパーにも置いてありやしたぜ(笑)しかも巨大なボラのタマゴまで…
からすみを作れってことなんでござんしょうか…
いやはや、早く仕事忙殺モードを抜けて釣りに逝きてぇモンです(^^)
御免なすって♪
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
奥様の鼻息が荒くなりましたか、艶めかしくてとても結構ですね(笑。
下調べは大切です。
入念に研究を重ねた末、すべての先入観を捨て去って無心にスーパーを彷徨っていれば、やがてその時が訪れるでしょう。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
難しかったですか、すみませんでした。
ナウい疑似餌釣りをしていると、ついヨコ文字を使ってしまうのです(笑。
ホントに穂先は折れちゃいますね。
そういえばワタクシの持ち竿は磯竿からタナゴ竿に至るまで、ほとんど穂先が折れてます。
もちろんお魚と引っ張り合って折れたのではなく、すべて自分の不注意で折っちゃったのが悲しいです。
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漬けなら何日かは保存もききますから、グッドアイデアですね。
やはり沖漬けですから、スーパーまで漬けタレ入りのタッパーを持っていき、買ったそばから着け込んでいくことにいたしましょう(笑。
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試練だなんてそんなに真剣に受け取られてしまうと、かえってワタクシ恥ずかしくなってしまいます。
もともと漢釣り系底物師のkastuさんが、なんだか間違った方向に進んでらっしゃるように思えるのは、ワタクシの気のせいでしょうか(笑。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
イニシエより「隣のポイントは青い」といいます。
用水路のクチボソ釣りにも大海原のトローリングに負けない釣りのヨロコビがあるのと同様、しげさんのご近所にも必ずラン&ガンの楽しみはあるはずです。
ココロを空にして彷徨えば、きっとメザシは50円になる時が来るでしょう(笑。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
ついこの間まで暑さと磯ヌカカに悩まされていたのに、もう寒さに耐える夜勤になりましたね。
それでもまた夏魚爆釣ですか(笑。
ワタクシは「本当に大切なものはお金じゃ買えないんだよ」と釣りに逝くとき家人には言い聞かせています。
全く理解されていませんが。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
おおっ「名人伝」に例えてくださいましたか。
畏れ多いですが、なんだかカッコイイですね。
「もらった魚や買った魚で釣りブログを書くな」と叱られても、「釣らずして刺身を得る、これぞ名人なり」と居直ってしまいましょう。
竿の存在も忘れてしまえば、折れた穂先も気になりませんね(笑。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
山口でのお勤めも大変そうですが、お若くて働き盛りでらっしゃるから仕方ないですね。
スーパーのラン&ガンで釣りゴコロを慰めてください(笑。
本場大阪湾のボラの食味レポート、お待ちしております。
夕まずめ鮮魚売り場。
百戦錬磨の猛者に混じっての時合待ち。
緊張と興奮のひとときですね。
ボラのお造り、私の故郷のスーパーでは今でも時々見かけますよ。
私は嫌いじゃありません(笑)。
今回も楽しかったです。
ラン&ガン・・・いいですな。回りに回ってついに出会った喜び・・・
・・・いやしかしですな、こんな時こそボラを買うのがロックってやつですぜ。・・・いやロックとかじゃあなくてもボラ美味いわけだし。美味いはボラ、ボラは美味い、ボラはボラ、美味いは美味い、ボラボラボラボラボラボラ・・・・・・
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
何のてらいもなくボラをお好きとおっしゃいますか。
やっぱりかめやまこさんは真面目で真っ直ぐな方ですね(笑。
それに引き換えワタクシは世間体ばかり気にする、まったくのダメダメ人間です。
ホントはワタクシもボラがす...あぁやっぱり言えません。
この辺のアヤに関しては、いずれ記事にしてみたいと思います。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
そうですね、地合いでなくても先入観なく巡回することは大切です。
釣りと同様思わぬ発見があったりします。
そのうち欲求が不満してる若奥様と知り合えるんじゃないかと期待したりもしますが、これはトリヤマと出くわすより難しそうです(笑。
拙ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
おおそうでした。
汽水域のボラを喰うといえば佐倉の山口さんでしたね(笑。
この期に及んでなるべく河口から離れたポイントのボラを釣って喰おうと考えてる自分が、ハズカシイです。