心に秋を乗せて愁い(うれい)とするのだから
このメンタリティは万人に共通するのだろう
若い頃から俺もおセンチだった
秋の夜長、詩集なぞを読みふけっては涙した
愛読書
あろうことか自分で詩を書いて好いた娘に送ったりもした
...
人に言えないハズカシイ思い出
...
今は反省している
さて、長じて精神が鍛えられれば秋になってもおセンチにならないかといえば、そんなことはない
迎える寒い冬を不安に感じたり
鮎が終わり渓流も禁漁になったり
夫婦仲がかんばしくなかったり
せがれのアタマが悪かったり
そんな事々など関係ない
理由など何もなくても
おぢさんだって秋はおセンチになってしまうのだ
このやるせないモヤモヤを危うく嫁に語りそうになったりもするが
語ったところで相手はデリカシーなぞ1ナノグラムも持ち合わせていないイキモノ
俺の唇から紡がれる詩のような言葉をさえぎり
アンタの与太話聞いてあげたんだから今度はアタシの話を聞きなさいよと難癖をつけられ
大変な展開になることが予想される
だから俺は哀しくココロを閉じる
ハンドルを握りひとり感傷旅行へと旅立つのだ
...
風に吹かれるままに旅をする俺
ふと見上げると寂れた駅舎が
外房かよw
いやいや釣りしに来たんじゃアリマセン
ココロの風邪を癒すセンチメンタルジャーニー
純粋だった青春の日々を懐かしみにここに来た
いとしくて抱きしめたくなるような自分を見つけに来たのだ
若い頃俺はここでひと夏を過ごした
そう聞けば殿方は「おっ避暑かい、咲いたマンって結構育ちがいいな」と羨ましがることだろう
そう聞けばご婦人方は「まあステキ裕次郎みたい、咲いたマンさんも障子ばりばりかしら」とトキメイテしまうことだろう
事実はちょっと違う
俺はここで働いたのだ
それも住み込みで
夏休み前のある日、俺は「行川アイランド」が守谷海岸で小さなビヤガーデンを運営してることを知った
若い俺は考えた
そこでバイトをしよう
生ビールが飲めるぞ
リゾート気分の女の子が入れ食いだ
...
なんて単純なんだろう
考えただけでなく本当に行ってしまったのだ
お泊まりセット片手に外房線に乗って
何の問い合せもアポイントもなく、いきなり事務所でバーテンをやらせてくれと頼んでみたが
当然不採用
なんて非常識なんだろう
だが外房の人々は優しかった
サイタマからきた純朴な青年(俺のことね)をむげに返すことはしなかった
行川アイランド内の野外バーベキュー会場で、ウェイターとして雇ってくれた
のみならず寝泊りの場所として、守谷海岸にあった社有のバンガロー風の小屋を一つ貸し与えてくれたのだ
こうして俺は夏の間ここで働いた
肉の皿やらモヤシの椀やら焼き肉のタレやら
夏の間ひたすら運び続けたのだ
このトンネルをくぐって毎朝出勤した
リゾート気分の女の子達はいなかった
別荘のお嬢様もいなかった
こんなのはいっぱいいた
こいつには毎日のようにバカにされた
あほーあほー
夜になると小屋から遠目に楽しげなビヤガーデンが見える
ビールを飲む金はないから、職場のおっちゃんに貰った酒をあおる
そういえば酔っぱらって遊泳禁止の赤旗をへし折って持ち帰ったことがあったな
あくまでイメージです
戦利品として小屋の前に突き立てて置いた赤旗は、早朝監視員のジイサンに発見された
監視員のジイサンは厳しかった
警察へ行こうと息巻くジイサンに、俺はヒドい二日酔いでがんがんするアタマを下げ続けた
朝マヅメの守谷海岸で俺は土下座し続けたのだ
なんて愚かだったんだろう
抱きしめたくなる自分なんていないじゃないか
どこにいっても恥ずかしい自分ばかり
思い出すほどドツボにはまる
こりゃやってられん
過去から逃げ出し現実(へ)逃避だ
精神の平衡を保つためチョットだけ釣りすることをお許しくださいw
感傷旅行なのにコマセを買うのは気が引けるので、小さなミノーで勝負だ
そろそろメッキが育ってきた頃
漁港のスロープを叩いていく
ライトゲームも面白い
干物が来た
こんなのも釣れれば楽しい
アジも釣れたがなぜかメッキは来なかった
雨脚も強くなってきたのでもう帰ろう
釣りたてを塩焼きにしてみた
やっぱ新鮮な魚は旨いな
今日も楽しかった
来週はどこへ感傷旅行に逝こうかな
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今晩わ♪
懐かしいですねぇ〜〜
私もフラミンゴ見学に逝った覚えが有ります
一流アイランドでの修行ご苦労様でした。
あっ!カマスおめでとうございます。
こちらでは初めまして、という事に、
その大きなココロへそっと受け入れて頂ければと存じます。
ばりばり希望のご婦人と、お互いのやさしさ及び、
やさしさとは無縁のモノを出しあったと想像します、
バンガロー風のふたりの小屋は今も聳え立っておりましたか?
ところでそのピンクの鳥はカマスと同じ位美味しそうに見えますね。
もし捕まえたら黄色いお星様のプリントされた赤い旗にでも包んで、
放送禁止用語を叫びながら丸焼きにして食べてみたいと思います。
色違いのあれと、溝違いのそれで、何時の日か偶然にも、
その巨塔にお会い出来る時が来る事を楽しみにしております。
…最初から最後まで失礼しました。
毎度拙ブログへのご訪問、誠にありがとうございます。
>一流アイランドでの修行ご苦労様でした。
はい、今日のワタクシあるのも「行川アイランド」のおかげともいえましょう。
同時にあの夏の日々が、アイランドの経営が立ち行かなくなった要因の一つではないかと、ココロ苦しくも思うのです(笑。
うれしハズカシ初コメントいただきました~。
>ところでそのピンクの鳥はカマスと同じ位美味しそうに見えますね。
豚さんも縄文のココロをお持ちのようですね。
実は職員のおっちゃんに「ミンゴは絶対喰うなよ、高いんだから」と何度も念を押されてました。
でもそのおっちゃんは「大滑空ショー」のクジャクを喰ったと言ってました。
時効ですがナイショですよ(笑。
初めまして~
渓流釣りは終期には・・・海釣りも嗜めらるんですね。
いずれかの日にか磯でお会いする事もありますね。そん時は宜しくお願いします。
行川ア〇ランド~懐かしいですね。
上京して初めて某大手銀行のねーちゃん達とグループ旅行に行ったのがここでした。
フラミンゴをみてその恰好にカルチャーショックを受けた(笑
(黒部では見た事のない色と形・・・)
駅からのトンネルの道・・・そこを抜けると別世界に思えたあの頃。
今じゃ~すれちゃって、見る影なし。。。
いつもturi-iso様のところで南房磯の重鎮同士のやり取りを拝見するだけでしたが、こうして直接おいでいただきましたこと、誠にありがとうございます。
ただ違うブログでコメントのやり取りをさせていただいたことがあるような気がするのですが、気のせいでしょうか(笑。
>いずれかの日にか磯でお会いする事もありますね。そん時は宜しくお願いします。
こちらこそ宜しくお願いいたします。