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春うらら~金宝家の三姉妹
   
   
木の芽どきは変になりませんか

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気温の変化で体調を崩したりするだけでなく

ココロに変調をきたしたりすることも多いのが

この季節の特徴かもしれない

冬の寒さの呪縛から解き放たれて萌えいずる

はじけるような木々の芽吹きを観ていると

彼らの歓喜の叫びさえ聴こえてきそうで

このイキモノすべてが内包する鬱勃たるエネルギーを

制御しきれなくなって俺達は変になってしまうのかと

今頃の季節いつも俺は畏れ思うのだ

あんたはオールシーズン変よとせせら笑う嫁に

温厚な俺がふと殺意さえ抱いてしまうのも

木の芽どきという魔性の季節のなせるワザだろう









...









そんなふうに木の芽どきには妙にココロ落ち着かず

攻撃欲やら性欲やら原始的な欲望が昂ぶってしまうようで

通勤電車でつい猥褻行為を働いてしまったりする

読者のみなさんも生物学的には特段異常ではない

だが老いさらばえた俺はもうそんなこともなく

旧知の花を探しては再会を喜び


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この先何回会えるだろう

その姿かたちを愛で

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コゴミの芽吹きは幼子の握った手

優しい緑色に目の疲れを癒され

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ウルイ(オオバギボウシ)

そしてムシって喰ってしまうだけなのだ

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オヒタシにします








...









たいていの草木の新芽は瑞々しく旨そうに見えて

俺はそれらを手当たり次第に摘み採っては喰ってた頃がある

あまりにエグくてどうしても呑み込めなかったり

喰ったあとちょっと気持ちが悪くなることもあったが

実際に吐いたり下したりしたことは無かったと思う

だから俺は機会あれば会う人ごとに

少しくらい毒でも茹でれば大丈夫ですよとか

全てのイキモノは揚げれば旨いですよとか

無責任極まりないことを言い散らかしてきたのだが

実はちょっとシンパイなことがある

優しく豊かな日本の植物の中にも

絶対に喰っちゃいけないものもあるのだ

お読み下さる皆さんの中に山菜ビギナーの方がおいでで

俺の甘言に乗って逝ってしまわれたなら寝ざめが悪い

今日は凶悪なやくざの情婦なみにアンタッチャブルな

優雅で危険な山草のお話をしておきたい









...









リンゴやナシのような木に生る果物の多くがバラ科だったり

コメやトウモロコシのような穀物の多くがイネ科だったり

植物はかなり大きく似たもの同士で括られているのだが

そのなかにキンポウゲ科というファミリーがある

キンポウゲは標準和名をウマノアシガタと言い

雑木林の縁などでよく見かける何の変哲もない野草だ


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黄色い小花が可憐とも言える

いわばこのウマノアシガタがお母さんなのだが

このファミリーにはひとつ特徴がある

たいていが毒草なのだ

今日は渓流で釣りをすれば身近に見られる

金宝家の三姉妹を皆さんにご紹介したい









...









はじめに長女のイチリンソウだ


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清楚な白い花

春先に渓に降りる道すがら林の中で観るだろう

アズマイチゲやらナントカイチゲやら似た花も多いが

言ってみればオナガとクチブトの違いみたいなもので

一輪で咲いていれば俺にとってはみなイチリンソウだ

長女らしく性格も素直でおっとりしていると思う

久しぶりの渓流シーズン入りの歓びも相まって

潔くスクッと咲き立つ一輪は好もしい

でも毒だから喰えない









...









そして次女のニリンソウ


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イチリンソウに似ているだろう

葉の真ん中みたいなところから花を立ち上げるのは

イチリンソウと同様だが花茎の付け根を見てほしい

蕾が付いているだろう

そう、二輪咲くからニリンソウなのだ

ニリンソウの最大の特徴は喰えるということだろう

ただ喰えるというだけで大して旨い山菜ではない

だが毒草ばかりのキンポウゲ科の植物なのに喰えるのが

モノ珍しいのか摘んで喰う人は多い

毒が無い明るくて人好きのするニリンソウを

イイ娘だと高く評価する人もいるが果たしてそうか

誰にでも喰われちゃうこの次女の天然ぶりが

数多くの悲劇の誘因になっているとも言える

俺はこのニリンソウは結構クセ者だと思っているのだ









...









これが三女のトリカブトだ


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激ヤバむすめ登場

コイツにだけは絶対手を出しちゃいけない

いけないと思いながらもイケナイご婦人に手を出してしまい

お金やら小指やら失ってしまう人がいるのと同様

トリカブトを喰ってしまって命を失う人がいる

どうもニリンソウと間違えて喰ってしまうらしい

やっかいなことに三姉妹は同時期似たような所に生えていて

俺は三種寄り添って生えているポイントも知っている

似ていると言ったってオナガとクチブトみたいなもので

知っていれば見間違えようもないのだが

知らない人には同じように見えてしまうのだろう

確信が持てるまではニリンソウは狙わない方がよろしい








...









トリカブトの毒は狩猟民族の毒矢にも用いられていて

触れても喰っても猛毒のいわば毒草の女王なのだが

その名を聞いて思い出した方もおいでじゃないか



あのトリカブト殺人事件

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キレイな花には毒がある








...









もう30年近く昔のやはり木の芽どき



石垣島で一人の新妻が死んだ


所用で数時間前から別行動をとっていた夫は

行政解剖に同意し結果心不全と診断された

死んだ妻の友人達が騒ぎだす

夫神谷某は新妻にカプセルを度々飲ませていた

新妻には多額の保険金が掛けられていた

神谷某の前妻、前々妻も心不全で死んでいる


いかにも怪しいと警察とマスコミに訴えたのだ

虫の知らせがあったのか解剖を担当した医師が

独断で新妻の血液と臓器の一部を保存していた



これが事件発覚の決め手となる


血液からトリカブト毒が検出されたのだ

神谷某に何十鉢ものトリカブトを売った業者も見つかって

世は騒然となったが神谷某はアリバイを主張した

トリカブト毒は飲んだら即死の猛毒だが

妻の死の際神谷某は海を隔てた沖縄本島にいたのだ

医師と協力する専門家たちは粘った

血液からはあのフグ毒テトロドトキシンも検出された

そして研究の結果フグ毒とトリカブト毒を併用すると

フグ毒の干渉でトリカブト毒の効き目が遅れることが

化学的に証明されたのだ

そうこうするうちに神谷某に大量のクサフグを

売ったという漁師も名乗り出て来て



神谷某は詰んだ


完全犯罪の企みは潰え

無期懲役の判決が確定した









...









リアルタイムで報道を追いながら

若い頃の俺はひどくこの事件に魅せられていた

専門家も知らないフグ毒とトリカブト毒の相互作用を

神谷某はどうして知り得たのだろう

簡単に実験できる現象ではない

そして神谷某が小学生の頃

彼の母親は彼の目前で服毒自殺を遂げている

このあり得ないような悲劇によるトラウマが

彼のココロの中の鬼を育てたのだろうか

無実を主張した彼の口から真実が語られることはなく

数年前神谷某は獄中にて病死した









...









三人の妻を毒殺したと思われる稀代のサイコパスも

トリカブトを他人から買ったのでアシがついたのだ

もし彼が俺のように渓流釣りをしてたなら

トリカブトなんぞ人知れずいくらでも入手できたのに

そういえばクサフグだってそうだろう

たいていの皆さんは俺同様今までの釣り人生で

一番たくさん釣った海魚はクサフグじゃないか

と言うことはもしかして

これはひょっとすると



俺ならイケるんじゃないか

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よい子はマネしないでね








...









今シーズン初釣行の心地よい疲れの中で

そんな妄想を想い浮かべながら飲む酒は旨い

山菜は無難にウルイをオヒタシにして

コゴミにはゴマだれをかけてみた


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酒さえなければ健康食

走りのヤマメの塩焼きを齧り

純米酒を舐めるとココロは穏やかに解放されていく

俺の上機嫌が伝染したのだろうか

いつもは仏頂面の嫁も今日は何だか優しげだ

もうおひとつオヒタシはいかがなんて言って

俺の前に新しい小鉢を出してくれた

ん?なんのオヒタシだろう


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ニリンソウかな




...






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by US100243 | 2014-05-23 13:37 | 山の幸 | Comments(16)
Uからの便り~渓へのいざない
   
   
海おとこさんをご存じか

南房の夜磯を主戦場にする硬派の釣師で

かのJ師を教祖に戴く夜釣り教の狂信熱心な信者と聞く

俺のブログにお越し下さる他の皆さんと同様

単独行で人見知りする俺とリアルでの面識はない

だが何のエニシかメールをやり取りする間柄になったのは

人の世の不思議でもあり何だか嬉しいことだろう

今、海おとこさんはワケアリらしく北国でお勤めしている

冬の間のお便りではその過酷な環境が偲ばれて


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生きてますか

ケータイの画像に涙を誘われたものである

しかし冬来たりなば春遠からじ

極寒の地にも春は訪れ海おとこさんも解けだされたらしく

看守の目を盗んお勤めの合間に初めての渓流釣りに

磯フカセのタックルで逝くのだとのお便りをいただいた


海おとこさんは夜磯師だからハリスはフロロの5号だろう

おぼこい東北のヤマメでもちょっと太すぎるんじゃないかと

でもイワナならアレだから一匹くらい釣れるんじゃないかと

ヤマメ釣り30年の経験値から気をもんでいると続報が来た


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マジですか

パーマークもキレイに揃った良いヤマメじゃないか


おぢさん一本取られちゃったよ


窓から外を見れば風に吹かれ散る花吹雪は

ソメイヨシノからハナミズキに替わっている

木々の新芽も吹いてもう春はたけなわだ

海おとこさんに先を越されてしまったが

俺も渓に浸りヤマメを釣ろう

エンジンに火を入れハンドルを切る

半年ぶりに東北道を北へと走り抜けるのだ








...









通い慣れた道をたどり追憶をたどり

那珂川の上流部へ向かう


那須疎水の水面をソメイヨシノが散り染める

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日本の春

この時期だと旨い山菜も期待できるだろう

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新緑に高嶺の雪

変わらぬ風景が俺を出迎えてくれた








...










遠目の風景は変わらないが川の流れは結構変わる

石が動いたり渕が埋まったりまた掘られたり

水が出るたびに川の様子は変化していく

だからシーズン初めの釣りはちょっと緊張する

無駄なくしかし先入観を持たずに流れに向き合う

自分では虚心に渓や周辺の自然を

観てみようと思ってはいるが果たしてどうか


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今日はちょっと水が高い

水温チェック

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10℃ならいける

川虫チェック

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ピンチョロ確認

線量チェック

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去年の今頃は0.29マイクロシーベルト

何も問題はなさそうだ

今日もヤマメは釣れるだろう









...









川虫のチェックをするにはしたが

やっぱり俺は釣友Mの巻いた毛鉤で釣る


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無難に茶毛のパラシュート

水面に躍り出る魚を観るのが楽しいからだが

ホントを言うと川虫を採るのがメンドクサイのだ

もうひとつホントのことを言うと



毛鉤釣りは簡単なのだ


こんなことを言うと本格的な疑似餌師に怒られそうだし

今は亡き開高健なら餌釣りはドン百姓の釣りだとなじるだろう


実は俺も餌釣りばかりをやりこんでいた頃には

毛鉤釣りは難しくて釣れないイメージだったのだが

餌釣りの深さと複雑さと広がりに比べれば

水況は選ぶが毛鉤釣りは単純で簡単だ

だから初中級の皆さんも臆せず試してみるとよろしい

釣れると思えば不思議と釣れるものなのだ


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今シーズン初ヤマメ








...









釣れるには釣れるがヤマメの反応はあまり良くない

浅場で出るのは水位がちょっと高いせいだろう


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水面まで出るのは大変だ

そしてなぜだか去年あんなに釣れた成魚放流魚が釣れない

イワナもニジマスも全く出てこない


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ヤマメばかり

五寸位の天然あるいは稚魚放流の綺麗なヤマメばかりで

ヤワなハエ竿でもあまりやりとりは楽しめない


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これでも大きい方

だが喰うために釣る俺にとってはその方がいい

中流域のでっぷり肥ったヤマメを別物と考えれば

渓流のヤマメは小さいほうが旨い


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これでいいのだ

水面に光の粒を散らして躍り出るヤマメを

俺は友バッグに釣り溜めていく


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いろんな毛鉤を試してみる

このサイズなら20くらい持って帰ろう








...









釣りをしながらも忘れちゃならないのが山菜チェックだ

斜面に目をやると何やら俺の萌えゴコロに訴える芽吹きが


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ゼンマイの類かな

シダの類の芽吹きはまるで幼子の握った手のようで

採集欲を無性にソソるのだが




...



...



おや、何か鳴ってるぞ

俺のガラケーがぶぶ、ぶぶと唸っている


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バイブってるの

ご婦人からのお誘いかとワクテカで開いてみるが

もちろんそんなことはなく海おとこさんからのお便りだ

ヤマメを釣った磯フカセタックルでまたお魚を釣ったらしい


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なんとおヒラ様

6キロオーバーのヒラスズキだそうだ

俺はこの魚が欲しくて滑る磯場を歩きまわってきた

俺はこの魚が喰いたくて〇万円分ものルアーを

ぱちもんじゃない本物のルアーを海にブチ込んできた

だからこのメル友の釣果が我が事のように嬉しい


85cmのヒラスズキおめでとう!








...









山菜のお話をするつもりだったが

なぜだか妙にヤル気がなくなってしまった

ゼンマイやらコゴミやらのお話は後日続けることにして

今日は海おとこさんの快挙に祝杯をあげたい



モッテる海おとこさんに乾杯!!


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たぶんデカイと不味いよ


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by US100243 | 2014-05-07 18:37 | 川の釣り | Comments(10)
  

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