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カテゴリ:海の釣り( 53 )
漁港でカゴカく~南房総寸止めプレイ
   
>>前回からの続き


まずは 舐めるな!と申し上げたい


そんなことを言うとホントは舐められるの好きなんだろう

などとお下劣な茶々を入れる向きがおいでかもしれないが

そうではなくこれはマジメな魚釣りのお話で

たいして珍しくもなく簡単に釣れるからといって

カゴカキダイのような小魚釣りを

バカにして侮ってはいけないと申し上げたいのだ

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あぁぁダメだと言ってるのに








...









正直を言えば実は俺も舐めていた

そんなことを言えばほほう舐めるのも好きなのか

などと下品な茶々を(ry

秋の日差しを浴びて爽やかな海風に吹かれ

ルアーを投げるフリをしながら

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狙いはヒラメ

サンマを投げ込んでみたり

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狙いは???

ウェット着けてサラシに挑むフリをしながら

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狙いはヒラスズキ

イシガニにちょっかい出して流血してみたり

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学習能力ゼロ

ちんたらちんたら海べりで遊ぶ合間に

そう言えばもう一品オカズが欲しいなと

ちょっと竿を出せば釣れてしまう

夕マヅメまでの暇つぶしの手慰みにと

ちょっと仕掛けを下ろせば釣れてしまう

そんな付き合いのいいカゴカキダイを

俺は呼べばすぐ来る都合のイイ魚扱いで

舐めてしまっていたんだと思う

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釣った魚にエサはやらない








...









よく晴れた晩秋の日の昼下がり

俺は外房から南房へと車を走らせていた

夜釣りはやめた俺だから夕マズメだけ磯に乗って

ちょっとフカセてみようと思ったのだ

そろそろクチブトメジナにもポッテリと

脂がのってくる頃だろう

途中途中の漁港に寄り道して

水色を観たりどんな魚が入っているのかいないのか

調べてみるのは日頃の俺の習わしだ








...









とある南房の大規模漁港

釣り場としても有名で平日の今日も

岸壁にポツリポツリと釣り人が見える

サビキで盛んに小魚を釣り上げている老夫婦に

俺はこんにちはと声を掛けながら近づいた

コマセの効いた竿下に小魚が群れをなしている

多くはトウゴロウだがジンタやらアイゴやらタカベやら

種類もけっこう豊富なようだ

小魚の中には一際目立ってカゴカキダイもいた

釣り人の絶えない有名漁港だからだろう

コマセを飽食してるであろうそのカゴカキダイ達は

ずいぶんと大きくポッテリと肥えて見える

こりゃ旨そうだな

夕マズメまではまだたっぷり時間がある

ちょっとこいつらと遊んでやるか

俺はそのカラダ白身目当てに車の荷台を開け

カゴカキダイ釣りの支度を始めた








...









1.2号フロロに早掛けのキス針を結ぶ

エサは千切ったオキアミでいいだろう

人様の足元に寄った魚を釣るのも気が引けるので

俺は岸壁に横付けした自分のオンボロ車の前に

新たに自分だけのポイントを作ることにした

フカセ用のアミブロックの表面から

解けかけたアミをスプーン1杯ほど掬い取り

目の前の海面にパラリと撒いた

音と臭いに気付いた小魚が寄ってくる

最初に駆け付けたトウゴロウの群れが

すぐに撒いたアミを喰い尽くしてしまう

またパラリと撒く

またすぐに喰い尽くされる

何度か繰り返すうちに騒ぎに気付いた他種の魚達も

次々と駆け付けてコマセを喰い始めた

カゴカキダイはその姿に似ず結構アグレッシブで

他魚を押しのけて沈下するアミを喰っている

そのうちの何匹かはテンションあがりまくりで

バシャバシャと落ちたばかりのアミを喰ってる始末だ


これはもう釣れたも同然だろう








...









千切ったオキアミをキス針に付け

群がる小魚達のそばにポチャリと仕掛けを落とす

水音に気付いた何匹かのカゴカキダイが

猛然と針に付いたオキアミに突進してくる

素早くアワセようとグッと竿尻を握りしめる

最初にエサに到達したカゴカキダイが

数ミリの間合いでストップしエサを凝視する


だが喰わない


プイと顔をそむけるとエサから離れてしまう

遅れてきた他のカゴカキダイ達もそれに倣い

水底に去って行ってしまった

エサは横からアイゴに喰われちまった

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そのうち喰ってみます








...









今度はオキアミを剥き身にしてみた

それでも突進してきたカゴカキダイ達は

エサの寸前でストップしてプイと横を向いてしまう


結構スレてやがるな


俺は針の全容が隠れるように丁寧にエサをつけた

これならどうだと振り込んだ仕掛けにも

近づいてきたカゴカキダイ達は顔をそむけた

エサは横からフグに喰われちまった

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くっ...

オキアミが気に入らないのか








...









俺はイソメを買いに釣り場を離れた

片手間のカゴカキダイ釣りのためだけに

わざわざエサを買うのも何だか癪に障る話だが

このまま引き下がるわけにはいかないだろう

釣りは難しいくらいがゲームとして面白い

近所の釣具屋で活きのいい青イソメを1パック買い

ヤル気を奮い立たせながら俺は釣り場に戻ったのだ







...








のたうちまわる青イソメをハサミで細切れにする

汁まみれのそれを針に付けて振り込む

やっぱりカゴカキダイは突進してくるが


くっ...喰わない


オキアミよりは幾分長く凝視していたが

カゴカキダイはイソメにも背を向けてしまった

ほらっ、キミの大好物だよ

俺は針に付いたイソメを小刻みに動かした

傷口から流れ出て海中に漂うイソメの肉汁に

やっぱり抗いきれなかったのだろう

振り向いた彼女はついに口を付けたのだ


でも先っちょだけ


前歯で皮の部分だけ甘噛みした彼女は

岸壁上で竿を握り締め見つめる俺を見上げると

うふふうふふといたずらっぽく笑うのだ

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イメージ画像です









...









チモト近くにガン玉を噛ませて

速く沈めてみたり上下に誘ってみたり

ハリスを長くして自然に漂わせてみたり

万策尽きた俺が竿をたたむ頃にはもう

漁港は夕闇に包まれ常夜灯が点きはじめていた

結局4時間釣って釣れたカゴカキダイは

誘いにリアクションで喰いついてきたのを

何とかアワセることができた1匹だけだった

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敗戦の膳







...







釣れた1匹だけのカゴカキダイを塩焼いて

純米酒を啜りながら俺は反省した

カゴカキダイを愛してると公言しているくせに

俺はココロのどこかでカゴカキダイを軽んじて

ちょっとバカにしていたんだと思う

彼女の優しさに甘えていたのかもしれない

ぞんざいに扱ってしまってゴメンよ

俺は謝った

いいのよ、分かってくれれば

カゴカキダイが答えた





懲りずにまだ続く>>










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by US100243 | 2017-02-16 16:37 | 海の釣り | Comments(8)
漁港でカゴカく~昔の名前で出ています
   
   
<<続き

正直言えばもう帰ろうかと思った

せっかく旨いアカヤガラをもらったのだから


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早めに帰ってシコシコの新鮮な刺身で

純米酒でもチクリと飲りたかったのだ

中落ちの焼き物や削ぎ身の吸い物でも添えて

写真に撮ってブログの記事を仕立てあげ

お茶を濁してしまおうかと思ったのだが

さすがにちょっと気が引けた

このところ俺のブログの料理の記事は

貰いものや買った魚の料理が多い

俺にだって釣り師のハシクレとしてのプライドが

少しは残っていたのかもしれない

ここは一番自分の腕で旨い魚を釣り上げて

料って喰ってお読みくださる皆さんに

ご報告したいものだと午後の釣りを続けたのだ









...









俺は漁港や小磯をラン&ガンして

そろそろ旬を迎えるアイツを探し続けた

小ぶりな魚だがイソベラじゃない


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太夫崎漁港にて捕獲

キュンキュン引くがサンノジでもない

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小正月漁港にて捕獲

キレイでポッテリしているが海ギルでもない

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コイツは旨いような気がする

幼い顔つきのくせにポッテリとしたそのカラダは

旨いに違いないが今日の趣旨とは違うので放流


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野島崎東港にて捕獲

ここまでくればもう皆さんお察しだろう

そう俺が秋の海で釣って喰いたかったのは

やっぱり可愛いコイツだったのです


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あぁ会いたかったよ








...









なんだカゴカキダイかと言われてしまうかもしれないが

秋から冬にかけてのカゴカキダイはかなり旨いから

やっぱり釣り物から外せないだろう

岩や岸壁上でエンコ釣るから

スポーツフィッシングとはちょっと言えないが

結構面白いゲームフィッシングとは言えるだろう









...









ゲームフィッシングと言ったって俺が釣る魚だから

そんなに難しいことはない

エサはイソメの切れ端でもスロープで拾った巻貝でも

動物質のエサならなんだってよさそうだ

エサの匂いに興奮してくると群がる小メジナやクサフグを

押しのけてエサを突くくらい食い意地が張ってるから

居ればたいてい釣れる

気にするのは針のサイズと形状くらいか

何しろあのオチョボ口だから大きな針では釣れない

そのくせガッツキで針を呑み込むから

軸は長い方が扱いやすいだろう

俺はピンギスを釣る競技用キス針を使うが


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最後の一本

フグに喰いちぎられて切らしてしまった

だからアタック5で使えそうな針を物色する


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これが良さそうだ








...








釣り場に戻って針にハリスを結びながら思った

早掛なんぞとスカした名前が付けられているが

こんな針なら持ってるんじゃないだろうか

俺は荷台の混沌に首を突っ込み

ガラクタの中から針袋を引っ張り出した


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一緒やん

これは昔からある秋田キツネという針で

クチボソや手長エビを釣るために

もう何十年も前に買ったものだと思う

そう言えば競技用キス針だって


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まんまやん

これもアブミというクラシックな針で

昭和の昔、泥鰌釣りに入れ込んだ頃に

呑まれて往生するので試してみた針だ









...








昔の針に比べれば今の時代の釣り針は

値段は高くなったが針先の鋭さも防錆性も

焼き入れの具合も格段に進歩したと思う

でも名称は出来るだけ残してほしい

釣り針の名前もまた文化だと俺は思うのだ









...








昔買った針を再登板させたり

ヤドカリも喰うか試してみたり

暖かな小春日和の日差しの中で

磯べりの小魚を釣るのは楽しい

そしてバケツの中に釣れたカゴカキダイが

少しずつ増えてくるのを見ているだけで

俺はずいぶんとシアワセな気持ちになれるのだ


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早く喰いたい








...









家に帰ってカゴカキダイを塩焼く

庭にひとつだけ出ていた名残のミョウガは酢味噌で


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トンチンカンな奴

集めたムカゴは素揚げにして塩を振る

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精がつくかな


さあどうぞ

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秋の海の膳








...









いそいそと箸をつけるがちょっと期待に届かない

もう秋もたけなわの海のカゴカキダイなのに

脂のノリが足りないように思えるのだ


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充分旨いけれど

魚の旨いマズイを軽々に言ってはいけない

同じ魚種でも季節によってサイズによって

喰ってるエサや棲んでる水によっても

ずいぶんと味が違うものだ

このカゴカキダイは磯に張り付いたような

綺麗な漁港で釣ったから

栄養がちょっと足りないのだろうか

あるいはいつまでも下がらない海水温の

影響が旬を遅らせているのだろうか



カゴカキ深いな


そうしてこの秋俺はこのカゴカキダイを

少しこだわって追い続けてみたのだ





このシリーズまだ続く>>






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明けましておめでとうございます






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by US100243 | 2017-01-06 16:45 | 海の釣り | Comments(10)
昼下がりの漁港~ラッパの声も高らかに
   
   
夜釣りをやめた俺だから

朝日とともに釣りへ逝く


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太陽光が目に沁みる

雲は白く空はあくまで青い

ひんやりとした潮風を胸いっぱいに吸い込み

海べりをドライブするだけでも楽しい


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今日は暗くて臭くてジメジメした夜釣りから足を洗った俺の

明るくて爽やかでちょっとカッコイイかもしれない

秋の日のスポーツフィッシングのお話をしたい









...









秋の声を聴くと青物が接岸してくるだろう

ヒラマサなんてゼイタクは言わない

ワラサくらいあれば味も乗って旨いだろうが

なにイナダだって上等だ

ナブラやらトリヤマやら魚の気配を探して

外房から南房に向けてパトロールしてみよう

ややっ、テトラの先にトリヤマ発見!


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バンバン差してるぞ

潮通しのいいポイントだから付いているのは青物だろう

いかにも釣れそうだがたいてい釣れない

なぜなら届かないからだ

俺の出くわすトリヤマは微妙に沖目に遠のいて

俺のキャスティング技術では届かない

指をくわえて見ているばかりだ

ジグをブン投げて挑んではみたが

やはり届かず沈みテトラにでも引っかかったのだろう

根がかりでロストしてしまった









...









水温が下がってくるとヒラメに味が乗ってくる

春に産卵を終えて痩せてしまったヒラメも

秋になれば身肉がポッテリと厚くなってくるのだ

ややっ、サーフで鳥が騒いでいるぞ


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もう釣ったも同然

本気でコイツを投げてみるか

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浜荻漁港で拾った

海底から50 cmくらい上を泳がせるイメージで

ゆっくり巻いたり速く巻いたりしてみるが

ミノーの釣りはたいてい釣れない

ならば手堅くコイツで攻めてみよう


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一番できる子

やっぱり釣れない

ルアーの釣りは妄想ばかりが膨らむが

なぜだかあんまり釣れないのだ








...









何がスポーツフィッシングだ

何が明るい昼間の釣りだ

釣れなきゃ話にならんじゃないか

今晩の肴はどうするのだ とおっしゃるか

マアマアそうせっつかないでいただきたい

急いては事をし損じる

そんな釣れないアナタのために

今日はとっておきのメソッドをお教えしましょう

向き不向きもあってちょっと難易度が高いかもしれないが

練習すればきっとアナタにもできるはず


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頑張ってね







...









一向に釣れない釣りにクタビレ飽きてくる頃

時刻は昼に近づいているだろう

そこでおもむろに竿をたたんで漁港に逝く

カツオなんぞを水揚げするガチの漁港でなく

遊漁船の多い漁港がいい

そこには釣り客を乗せた船の帰港を待って

船宿のおかみがいるだろう

さりげなく挨拶をして世間話でもする

ここは大切で決して警戒心を抱かせてはいけない

俺は中身同様外見がしょぼいので上手くいくことが多い

木化け石化けといわれる渓流釣りを

少しはやりこんだのが役に立っているのかもしれない

漁港の風景に溶け込んで

おかみと一緒に船の帰りを待つのだ









...









ほどなくして船は帰ってくるだろう

さりげなく釣れてそうな釣り人に声をかける

クーラーボックスを揚げるのを手伝うのもイイ

最近では釣果画像をブログにアップして宣伝する

デジタルな遊漁船も多いから

撮影時に釣果を確認することもできる

その釣り人が大漁で大らかな気持ちになっているなら

話術を尽くして自慢話を聞かせてもらうのだ

興味を持ってリスペクトの態度を欠かさずに

そしてココロの奥で強く念じる

そうニューヨークのスラム街に生まれ育った

あの貧しい黒人の少年のように


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トランペットほしい



トランペットほしい



トランペットほしい



トランペットほしい



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トランペットげっと~!








...








この顔が全長の半分以上ある奇天烈な魚は

もちろんトランペットではなくアカヤガラだ

その釣り人は小アジを釣ってそれをエサに

呑ませ釣りを楽しんだのだそうだ

他にもショゴやらシマアジやらヒラソウダが釣れていたから

気を良くしてそのアカヤガラを俺にくれたのだ

奇妙な魚だがこのアカヤガラはとても旨い

あまり市場に出回る魚ではないので

ご存じない方もおいでかも知れないが

上品な脂を帯びた身質のいい白身魚で

煮ても焼いても刺身にしても堪らない

大喜びでクーラー替わりのトロ箱に格納しようとしたが

長さが1m以上あるから入りきれない

何だか惜しい気もしたが顔を切り落とす


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首ちょんぱ








...









アカヤガラとヤツが咥えていたエサの小アジを手に入れて

今晩の肴のシンパイはなくなった

ココロに余裕が生まれれば釣りも変わってくるだろう

さあ秋の日の陽光に包まれて

午後のスポーツフィッシングに出掛けようじゃないか


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何が釣れるかな





年を越して続く>>






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皆さん良いお年を
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by US100243 | 2016-12-30 19:54 | 海の釣り | Comments(8)
解けた洗脳~もう夜釣りなんてしない
   
   
夜は冷たく暗いだろう


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ここへおい~で~よ~

黙って夜更けまでギターの弦やらご婦人の縮れた毛やらを

爪弾いているのがヒトとして正しい在り方だと思うのだが

一部の釣り人にはそれが分からない

昼間はボンヤリしているくせに陽が陰ってくるにつれ

妙にソワソワと落ち着きを失くし粉の臭いを嗅いだり


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くんかくんか

無闇に磯べりを歩き回ったりし始め

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スベって危ない

電気ウキに灯が点ると妄想と興奮は頂点に達っする

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今夜も逝きまくるよ

こんな人間はもうビョーキと言っていいと思う

かつては俺もそうだった








...









夜釣りといえば J 師だろう

もちろんこのブログにお越しくださる磯トンボさんは

房総半島の遠投籠釣りのパイオニアで

南房の夜磯を主戦場としていらっしゃるし

他にも夜釣りが得意な大勢の名人ベテランがおいでだろう

だがその腕前のみならず「夜釣り教の教祖」と奉られるような

カリスマ性といかがわしさを持った人物は

J 師においてほかにないと思う

俺も数年前房総に足しげく通い出したころには

爽やかにルアーでメッキなんぞを釣っていたものだが

魔が差したのだろう、ふと覗いた J 師の主宰する

「夜釣り教広報ブログ」にやられてしまった

巧妙に仕掛けられた洗脳プログラムにやられてしまった

明るく清々しい昼の釣りから暗くて危険でアミ汁臭い

禍々しい夜釣りの世界へとハマりこんでしまったのだ


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ベトベトですよ








...









俺はJ 師には今だに一面識もない

だが調べてみるとインターネットの世界のみならず

メジャーな紙媒体にまでその影響力は及んでいて

各界に狂信者その熱心な信者は多い

国防軍内にまで信者を潜入させていると聞くから

いずれ公安の監視対象になるかもしれない

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敵は爽やかルアーマン

俺は J 師のチカラを怖れそして心酔した

「全人類釣りマシーン化計画」などという

オドロオドロしい企てがあるとの噂を聞けば

あぁ俺も J 師のオチカラになれればと

磯べりで星降る夜空に祈ったりもした

俺はナンチャッテクリスチャンから改宗し

夜釣り教の信者となったのだ









...









そうしてこの数年俺は夜釣り教の敬虔な信者として

凪の夜には磯べりでメジナやアジを釣ったり

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赤メジナと茶アジ

荒れた夜には漁港でセイゴを釣ったりしてきたのだが

どうしたのだろう、この所ちょっと様子が変なのだ

あんなに狂おしいまでに夜釣りがしたかったのに

まるで憑き物が落ちたかのように最近はそうでもない

もちろん好きだから釣りはしたいのだが

別に夜釣らなくてもイイと思えるようになった

どうも夜釣り教の洗脳が解けたらしいのだ









...









季節になるとせせらぎに乱反射する陽の光に包まれて

ヤマメを釣ることが作用したのだろうか


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清らかな世界

夜釣りの主要なターゲットであるウナギやアナゴが

ちょっと怖くて触れないせいだろうか

夜釣りの至高のターゲットであるフエダイが

あんまり釣れないからだろうか

何が理由なのかは分からないが


俺は夜釣り教の信仰を失った



信仰を失った今、俺は昼の釣りを楽しむ


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ああいい景色だ

漁港でシロギス釣ったり

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ニザダイ釣ったり

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とても楽しい

おお、あそこに何か生ってるぞ


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木の実げっと

これはエビズルだろう

里山によく見る野生のブドウで

奥山に生るヤマブドウよりちょっと小さい

その黒熟した実を口に含むと


酸っぱ~い

夜釣りに比べて昼間の釣りは情報量が格段に多く

こうしていろいろな楽しみを楽しめるのだ









...








朝から遊んで陽の傾きかけた漁港


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タイワンげっと

カニを獲る俺の横を釣り人がすり抜ける

ウェーダー履いてライジャケ着けて

諸々を押し込んだショイコを重そうに背負い

チャランボを杖によろよろと歩いている

この先の階段から磯場に降りて

夜通しフカセるつもりなんだろう

夜釣り教信者のアナタに申し上げたい

夕マヅメを釣ったら早くお家にお帰りなさい



夜は眠るものですよ







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by US100243 | 2016-11-30 18:37 | 海の釣り | Comments(12)
外房ガチ磯~新春漢(おとこ)祭り
   
   
ヒラメが湧いているらしい


外房だろうが南房だろうが泳がせだろうがルアーだろうが

竿を出せば誰でもたいてい釣れるらしい


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ふ~ん

寒のヒラメは旨いのだからお前も釣れとおっしゃるか

釣りは大自然が相手なのだから

その時釣れる魚をスナオに釣れとおっしゃるか

...

だがそこに漢(おとこ)はあるのかな

ワームなんぞはフグにでも喰わせておけばいい


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一袋喰われた

漢はやっぱり身エサだろう

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出盛りに冷凍保存

南西強風大サラシ

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漢ぢる分泌

漢針

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小湊漁港で拾った

漢糸

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30年前に買った

ダイコーのナマディングロッド

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ベリーで700円

...

役者は揃った

ここに開催を宣言します

スマップ25周年



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明けましておめでとうございます







...









まずはメデタイ新年の釣り初めなのに

何が悲しくてウツボなんぞを釣るのかと言えば

決してヒラメが一向に釣れなくてヤケクソになったのではなく

以前ウツボを釣って喰った際にずいぶん課題を残したからだ

長物恐怖症を克服したことを喜ぶばかりで

この特徴ある食材を探求しきっていなかった

刺身を試してないし臓物も喰ってない

ウツボの旬は寒だそうだから

波しぶき漢汁ほとばしる真冬の荒磯に君臨する

獰猛なポッテリウツボを見事釣り上げて

あれこれ料って味わい尽くしてみたいと思うのだ









...









さて今回の対ウツボ戦に臨むにあたり

俺は強力なウェポンを準備した


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750g300円

そう、何の変哲もない塩である

これがウツボに効くのだ

俺はそれをうなっくすさんに教えていただいた

皆さんはうなっくすさんをご存じだろうか

長物が怖い俺からするとちょっとアレなお名前だが

お書きになるブログを怖いもの見たさでのぞいてみると

魚の処理や料理や盛り付けに造詣が深く

とても勉強になるブログなのだ

それもそのはずでうなっくすさんは本職の

魚を商材として扱うプロでいらっしゃるとのこと

そして大陸からウナギやらウツボやらの長物を

輸入したり加工したりするのが専門だそうな

お名前といい長物を大陸から輸入してるといい

長物が苦手な俺からするとメキシカン・マフィアなみの

凶悪な人物をつい思い描いてしまうが

もちろんうなっくすさんはそんなこともなく親切な紳士で

ウツボは塩で簡単にやっつけられる

ついでにヌルも取れてしまって具合がイイ


そう伝授してくださったのだ









...









タフなウツボ相手のタタカイは

なかなかトドメを刺せなくて難儀する

それが塩で簡単に殺せると知って俺は

ココロも軽く勇んで外房へ向かった

初場所の土俵に向かう相撲取りのように景気よく

ばっさばっさと塩を撒いてウツボをやっつけてやろうと

思って磯に乗りかけたがちょっと待てよ

750g300円の「伯方の塩」じゃモッタイナクないか

ちょっと漢スーパーをのぞいてみよう


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いらっしゃいませ

やっぱりあったぜ漢塩!

業務用5kg入りだ


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値段は忘れた









...









解凍サンマをいくつかに切り刻み

アタマとシッポを狙い澄ましたポイントにコマセる

冷たい冬の海だから少しでもヤツの活性を高めておきたい

しばらく様子を見ていると果たしてヤツは出てきた

メーターオーバーの黄色と黒のモンモンが

海藻の間をゆらりぬめりと舞っている



ああ気色悪い


そこで漢針にサンマを付けて海に放り込むのだが

ヤツはうろうろするばかりでなかなかエサを見つけられない

最初は警戒してるんじゃないかと思ったが

ひょっとしてウツボは目が悪いんじゃないだろうか

鼻先にエサを持っていくと躊躇なくパクリと喰いついた

ぐいとアワセるがすぐに外れる

ウツボの口中は硬くて針掛りが悪いのだ

サンマの切り身を丁寧に付け直すと

コーフンして舞い泳ぐウツボめがけて再び放り込む

すぐに喰いついてきたが今度は強くアワセない

アワセないがヤツが引き込もうとすることも許さず

そのポジションでじっと耐えるのだ

ヤツは怒って糸に巻きついてくるだろう

そうして引っ張り合っているうちに針が外れるが

巻きついた胴体のどこかに針が刺さるのだ

ヤツの頑丈な皮膚に刺さればもう外れることはないし

鋭い歯で糸を喰い切られることもない

スレ掛りのウツボの強烈な引きを

ティップからバットにかけての理想的なシナリで

ダイコーのナマディングロッドは吸収する

そしてその反発力でウツボは水たまりに引き上げられた


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うひょーっ、やっぱり怖い








...








おお、そうだ塩!塩を掛けねば

俺はウツボを岩上にさらに引きずり上げると

握り締めた漢塩を力任せにヤツに叩きつけた

怖いのでちょっと遠くから



えいっえいっ


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ウツボ悶絶

塩水の中にいるイキモノなのに

ナメクジのように塩で殺せるのだろうか

効かなかったらどうしようとの疑いと恐怖が

俺の脳裏にあったのは否めない

だがうなっくすさんの教えは本当で

ほどなくしてウツボは息絶えた


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大勝利

同様にしてもう一本を釣り上げて

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ナマディング上達

難なく仕留めることができたのだ

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お塩最強








...









デカいウツボを2本も釣れば

喰うには充分すぎるだろう

家に帰ってまな板の上に乗せれば

その気味の悪さにココロが萎えてしまうから

縄文マインドがたぎる祭りの現場の磯の上で

あらかた捌いてしまおうと思う

念のため殺めたウツボをチャランボの先端で突いてみると


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ガブリ!

ウツボは死んでも咬みつくからよくよく注意されたい

こうしてやっと安心できる


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首ちょんぱ

肛門あたりから真っ二つにぶった切って腹を割く

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意外とキレイだ

黄色いヒモ状のものは未熟な卵巣だろうか

楽しみにしてたのはこの妙に頑丈なウキブクロだ


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ウツボにゃ必要なさそうだが

煮付けたらきっと旨いと思う

肝も旨そうだが今回はやめておこう

肝臓は栄養素と毒素の集積地だから

たいていの魚の肝は旨いがたまにアタる


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またの機会に

イブクロを裏返すとイセエビの仔が入っていた

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イイもの喰ってるな

イブクロもよく洗って持って帰ろう








...









潮もだいぶん上げてきた


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さあ撤収だ

外海の磯に棲む旬のポッテリウツボ

釣ってすぐに殺してヌルもキレイに洗い落とした

外気温も低くこのままクーラー代わりのトロ箱に格納すれば

食材としてこれ以上の状態の物はちょっと望めないだろう

久しぶりの漢(おとこ)釣りの首尾におおむね満足した俺は

いつになくメデタイ気分で家路へとハンドルを切ったのだ



料理篇に続く>>



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by US100243 | 2016-01-29 12:39 | 海の釣り | Comments(14)
秋の漁港~夜更けのロシアンルーレット
   
   
歳月は勝手に来て勝手に去っていく

釣りに逝けずモンモンと過ごすうちにも季節は廻り

俺の自然農園(狭い庭)の柿の実も色づいてきた


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結構甘いよ

今シーズンは盆明け以降台風続きだったが

悪かった海況もやっと落ち着いてきたようだ

見上げれば秋の空は青く飽くまで高い


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ムカゴが生ってる

そうだ釣りに逝こう


前回の記事ではつまらぬ世事につい逆上して

お見苦しいトコロをお見せしてしまったが

潮風に吹かれて喰い頃のヒラメでも釣り上げれば

いつもの温厚な俺に戻れるだろう

漁港でゲーミィなメッキ達と戯れれば

無邪気だった頃の俺に還れるような気がするのだ









...









サーフでルアーを投げてみた


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バイブでひいひい

アタリは全くなかったが

波に向かってキャストするだけでも楽しい

しばらくしてラインが高切れしたのでタックルをたたんだ









...









漁港でジグを投げてみた

ラパラの品でアイスジグの兄弟分だ


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パチモンじゃないぞ

底からピュンピュンピュンと誘い上げてくると

メッキの群れがわらわらとまとわりついてくる

バイトには至らず何にも釣れなかったが

そんなメッキ達を見てるだけでも楽しい

しばらくして手首が痛くなってきたのでやめた









...









ワームを付けて投げてみた


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下がりゆくハードル

軟らかい方が喰いがイイと考えたからだ

だがその考えは浅はかだったらしく

結局何にも釣れなかった

追ってくる魚もいなかった

何だか楽しくなくなってきた

カゴカキダイでもいないかと海中をのぞき込んでみるが

コッパグレの群れがひらりひらりと泳ぐだけだ

水面に映る俺の顔の眉間に

太いシワが不機嫌そうに寄っているのが見えた









...









イソメを付けて投げてみた


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堕ちてゆく男

ワッペンが釣れた

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喰うトコないな

生餌にすがって何とか坊主をまぬがれたわけだが

今日の本命はこんな魚じゃない

少し肌寒くなった秋の漁港で俺は粘り強く地合いを待った

どこからか漂ってくる腐った魚の匂いを嗅ぎながら

ヤツは必ず来ると俺は確信していた









...









ロッドを握る掌に微かな気配を感じた

ティップは微動だにしない

だがヤツは来ているはずだ

俺は静かにリールのハンドルを回した

これは来てるな

俺はリールの回転を上げた

グングン巻くグングン巻く

さあヤツが姿を現すぞ



キターッ


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コイツが今日の本命だ








...









これはバイガイで肉食の巻貝だ

結構旨く喰ったことのある方も多いだろう

アカニシやらイボニシやら俺はたいていの肉食の巻貝を

レイシガイと一緒くたに呼び習わしているのだが

さすがにコイツの分類は違う

スベスベと綺麗でしばしば俺は愛好している

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これは小さい

肉食だからイソメで釣れるのだが

その釣り方にはちょっとコツがいる

仕掛けを海底になじませたらサビいてはいけない

俺たち釣り人は仕掛けを放り込むとついサビきたくなるが

決してサビいてはいけないのだ

ああっサビいたらダメ

サビいたらダメだって言ってるのに



ほら! ンもう


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外道が釣れてしまう








...








今日のポイントと地合いを見極めた俺は

効率よく獲ろうと仕掛けを二本針にした


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一荷キターッ

バイガイは肉食でアグレッシブなのか結構動きが速く

バケツにキープしてるとすぐ逃走を図る


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仲間にゃ「パピヨン」と呼ばれてる

海中の動きも速いから油断はできない

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2本とも喰われたーっ

針はたいてい飲み込まれる

針を深く飲んで固く口を閉ざされると

外すのにたいそう難儀する

ハリスを切らざるを得ないことも多い

だから飲み込まれないようついサビきたくなるのだが

速いと言ってもしょせん貝だからサビいたら追い付けないだろう

だからサビいたらダメだって言ってるのに



ほら!またァ


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けっこう型揃いだ








...









貝もカニと同様獲ったら早く喰ったほうがいい


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よく見るとちょっとコワイ

俺は大きいバイガイを9つキープして竿をたたんだ

結局針は3本飲まれちまったと思う

早く帰って煮貝で一杯やろう









...








醤油で甘辛く煮る


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濃いめの味付けが合う

煮過ぎると硬くなってしまうのは他の貝類と同様だが

肉食のバイガイはワタが生だとちょっと気持ち悪いので

結局はよく煮てしまう


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秋の漁港の膳

今夜の純米酒は常温で飲ろう








...









家には嫁とセガレがいたので

バイガイは三つずつ分けて喰うことにした

釣り針を飲んでるのが3個あるから気を付けて喰え

そう言って注意を促すと

そんな物騒なものは喰いたくないと抜かす

3個に1本の確率だからたぶん大丈夫だと言っても

いらないヤなこったと断られた

セガレにいたっては部屋に籠って出て来もしない

...

まあいい

二人ともアタマがかなり悪いから

生きていくには警戒心が強いくらいのほうがいいだろう

いずれにしろこれで旨いバイガイは俺のモノだ

俺は大威張りで九つのバイガイを独り占めしたのだ









...









身肉に楊枝を刺してクルクル回す

首尾よく巻貝の身肉をワタの先端まで取り出せた時

安堵とシアワセをしみじみ感じるのは俺だけじゃないだろう


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失敗した時の喪失感もハンパないが







...









用心して少しずつ身肉を齧り取る

カチリと前歯に金属があたる嫌な感触


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1本目回収

バイガイはかなり旨い

貝の類の旨味はコハク酸と言うのだろうか

魚のイノシン酸とはまた違ってこれも好酒肴だ

ウマイウマイと齧っては純米酒を啜っていると

アイテテ おっと針の存在を忘れていた


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2本目回収







...








バイガイはそんなに大きい貝じゃないが

それでも9つも喰えば連れて酒量も増えるだろう

普段よりちょっと酔っぱらってしまったが

2ヶ月ぶりに海で遊んだせいかココロもほぐれ

のびやかなイイ酔い心地だ

釣り針も無事2本回収し

俺は夜更けまで秋の夜の酒を楽しんだのだ


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ありゃ




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by US100243 | 2015-11-12 13:51 | 海の釣り | Comments(10)
南房夜磯~出来ない坊主は夢をみる
     
     
出来ない坊主は夢をみがちだ


それまでの人生に大して成功体験なんて無いだろうから

出来ない坊主は日々暗澹たる気分で生きてるんじゃないかと

お考えかもしれないがそれはデキる皆さんの了見で

出来ない坊主は出来ない坊主なりにポジティブで

都合のイイことばかり考えて生きていたりする

皆さんの周りにも勝った事しか言わないギャンブラーや


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ATMってゆーなー

釣れた時のことしか覚えていないアングラーが

結構おいでじゃないだろうか

たいていの場合マケマケなのにそんなことは忘却のかなたで

上手くいったことしか覚えてないから

本人はそれなりにゴキゲンだったりするのだが

マケてしまった辛い現実を直視し体験に学ぼうとしないから

いつまでたっても向上しない出来ない坊主なのだ

ちょっと言い過ぎのような気がしないでもないが

まあ当人の俺が言ってるんだから間違いないだろう









...









この夏は与太話もせずにとんと音沙汰がないな

どうでもイイがどうしてたのだ
と問われれば



夢をみていた


仕事をするフリをしながら目を閉じれば

まぶたの裏に浮かんでくるのは黄色いシルエット


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今嗅いでいるかのようにコマセの匂いが漂う

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ああイイ匂いだ

まずはカゴカキダイにエサやりだろう

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秋にはポッテリ

夏の海べりではヌカカに襲われるから

夢でもコイツが要るだろう


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ダブルでキメる

暗くなったらジャブってコマセて磯際に

赤く光る電気ウキを浮かべる


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コンバンハ

やっぱりオナガが釣れるだろう

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夏でも旨い

クチブト君はリリースだ

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夏でも臭い

今年はずいぶんイサキが湧いたらしく

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房総各所で釣れ盛っているから

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もちろん俺にだって釣れるだろう

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南房アジもお約束だ

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夢の中では入れ食いだから

喰うだけ釣ったら早く帰ろう


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真子も大切に煮付けたら

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冷たい酒を飲ろうじゃないか

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夏磯の膳

嵐の多かったこの夏の日々は

出来ない坊主特有の楽観的な妄想に

最近ちょっと進行してきたボケも加勢して

こんな夢もウツツも定かでないような世界に

俺のココロはたゆたっていたのだ









...








台風の合間の月曜日

俺は朝からモンモンとしていた

今年はまだフエダイを釣っていない

フエダイはとても旨いから

シーズンに一回くらいは喰っておきたい

だが南の海上には次の台風が控えている

週末までは持たないだろうから

今夜あたりがラストチャンスかもしれない

仕事をするフリをしながらそんなことを考えていると

俺のガラケーがブブ、ブブと唸った

見れば海おとこさんからのメールだった

ご存知海おとこさんは夜釣り教武闘派のフカセ師で

今季は釣行ごとにフエダイを釣りまくってらっしゃる

何でも遅い盆休みを取って

昨夜から南房でフカセているとのこと

今夜は間違いなく釣れちゃうだろうとのお話だ

荒れてるんじゃないですかとメールすると

今は風波が出ているが今夜はそれも収まって

絶好の釣り日和になる
との返信をいただいた

台風が近づいてくるのになぜ波が収まるのか分からないが

フエダイの脂なみにノリノリの海おとこさんが

そうおっしゃるのだからそうなんだろう

念のため昨夜はいかがでしたかとお尋ねすると

ダメダメだったとのご返信

昨夜ダメダメなら今夜もダメダメなんじゃないかと

普通の釣り師ならこの辺で怪しむところだが

出来ない坊主はそう思わずにこう思うのだ



俺の釣る魚が残ってるな


俺は黄色いエサ屋に解凍予約を入れた








...









頃合いの波気の海にオキアミを沈めれば

宵の上げ潮でフエダイの2・3枚も釣れちゃうだろうと

みていたアマアマな夢からはすぐ覚めた


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もー海ガチャガチャだし

全身波しぶきでズブ濡れになりながらもしばらく粘ったが

こだわった根際ではクサフグ一匹釣れなかった

まあいいこんな日もある

それなら根魚はどうだろう

俺はカサゴやムラソイを冬に釣る習わしだと

以前お話したことがあったと思うが

実は根魚の身肉は夏場のほうが旨い

今夜釣ればその充実した身肉は

明日の晩酌の格好の肴になるだろう

俺はチャランボを引き抜き荷物をまとめ

駐車スペースへと引き上げた

もうアタマの中はカサゴの刺身でいっぱいで

やっぱりポン酢で喰おうかなどと夢をみながら

俺は根魚ポイントへとハンドルを切ったのだ









...









残ったコマセのオキアミをジグヘッドに付け

アチコチ探ってみたが何も釣れなかった

人の多い夏休みだからみんな抜かれてしまったのか

それとも季節でポイントが変わるのだろうか

勝手知った実績場を釣ってはみたが

ギンポ一匹釣れなかった

窮した俺は荷台の混沌からカニ網を引っ張り出した

カニ漁は秋深まってから始める習わしなのだが

背に腹は代えられない

エサ袋にオキアミを詰め込むと俺は

漁港の暗がりへカニ網を放り込んだのだ


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くっ...

チビのくせに腹いっぱいに外子を抱えたイシガニを

丁寧に外して海へ返すと俺はカニ網を片付けた

下げきった海面に見る夢はもう何もない









...








未明の市原 S.A.に車を止め

タダのお茶をボンヤリと啜っていると

俺のガラケーがバイブった

二晩目の海おとこさんからのメールだった

この海じゃ魚は内側に避難してるに違えねぇ

これから内房を攻めてきやす


...


いまだにお家に帰らずに

夢を見続けているらしい



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by US100243 | 2015-09-18 13:20 | 海の釣り | Comments(10)
外房昼磯~ひねもすのたりのたりかな
   
   
釣りには旬があるだろう


喰い物や芸能人に旬があるように

釣る魚やその釣り方にも旬があるが

乗っ込みのクロダイやバチ抜けのスズキ狙いのように

必ずしも釣り方の旬と食味の旬が一致するとは限らない

いつでも釣れるクチブトメジナにもやっぱり旬があって

どなたもご存じのようにそれは冬だ

寒い時期に磯べりに生えるノリをタップリ喰って

ポッテリと肥えたクチブトメジナはかなり旨い


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ポッテリですよ

俺は冬の肥えたメジナをノリ餌で釣る

季節性が強くて趣深い釣り方だからだ

昼間の釣りだがなぜか太仕掛でも喰ってくるし

ノリで釣れるメジナはけっこうでかい

魚が海藻で釣れてしまうという事象もココロ嬉しくて

釣味と食味の旬が一致するノリ餌でのメジナ釣りを

俺は冬の間何回かは楽しむ習わしだ









...









釣行前日に一番小さいアミブロックを買う

これはコマセ用で次の日までに解けるだろう

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なんて安上がりな釣りだ

使いさしの粉餌があればテキトーに振り掛けておくが

これは変色とアミ汁漏洩を防ぐためだ

翌朝夜が明けてからゆっくり家を出る


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あーラクチンだ

曇り空だがメジナを釣るには好日和だ

昼間のメジナは価値がある警戒心が強いから

陽が陰っていたり波気があるほうがよく釣れるだろう








...









漁港のスロープでノリをむしる

釣りをする足元の岩場にも生えてはいるが

磯で海藻の類を取るのはちょっと気が引ける

餌にする青いノリには何種類かあるようだし

場所によって育ち具合も違うから

秋口から旨そうなノリの生えるマイポイントを確認しておく


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ここでむしろう

ノリをむしり続けていると指先が痛くなるので

俺はここからクリーンガードG10を着ける


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さあイクわよ

しなやかなゴム被膜が指先を保護してくれるし

用を足すとき不思議にちょっとキモチイイのだ


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これだけ採れば充分だろう








...









のんびりとした昼間の釣りだから

道中カマスのひっかけ釣りを見学したり


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まだ釣れてる

おせんを転がしてみたり

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俺は高所恐怖症

良さそうなポイントを探して磯巡りをしたが

結局駐車スペースに近いお手軽磯に乗る


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歩くのメンドクサイから








...









釣り場に着いてさっそくミスをした

コマセを撒く杓を落としてしまったのだ


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イケス跡の隙間から


さあどうしよう

無頼派で鳴らす南房夜磯師の海おとこさんは

コマセをわしづかみにして撒いてらっしゃるとうわさで聞くが

夜釣りと違って昼間のメジナは価値がある警戒心が強いから

磯際に姿をさらして動き回るのはダメだろう

アミ汁で手がべとべとになるのもイヤだ

俺もちょっとした道具を作るくらいには進化してるから

拾った竹で手製の杓を作ってみたのだ


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縄文人以下w








...









解けたアミをまぶしつけたノリをコマセる

メジナの寄りを待ちながらタックルを整える

繊細さを要求される昼間の釣りだから

ハリスは極細のフロロ2.5号だ

ん?フロロ2.5号って細いのかな

よくわからんがまあいいや

針にノリをたっぷりつけて


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さあ釣るぞ

あらゆる魚につつかれるオキアミと違い

ノリを好んで喰う魚はあまりいないらしく

ノリ餌のメジナ釣りのアタリは遠い

あんまりアタラないので不安になって仕掛けを上げても


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齧られてもいない

だか大きなメジナがいれば必ず喰ってくる

そう信じてアタリを待つ

ノリ餌のメジナ釣りには辛抱が何より大切なのだ









...








その大切な辛抱が俺にはない

沖目に浮かぶカモメを数えてみたり

カニにちょっかい出してみたりして

気を紛らせながら釣ってはいたが一向にアタリはなく

俺はじきに飽きてしまった

駐車スペースにとって返し秘密兵器を持ってくる


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ナマイキ君

アジでも釣ろうと用意してた小粒のオキアミだ

さっそく針に付け仕掛けを振り込むと


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すぐ釣れた

ノリ餌の時の沈黙がウソのように

赤いどんぐり浮子は頻繁に反応した


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コッパ君

ノリ餌は喰ってこない小型ばかりだが

釣れればそれなりに楽しいし

小さいメジナは実は結構旨い


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喰い頃サイズ

その日はなぜだかフグも少なかった

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この一匹だけ

ひときわ鋭く引き込むアタリを上手くアワセると

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ウミタナゴだ

ウミタナゴは春先の小磯に似合いの魚で

平べったいから引きが強く釣って面白い

クセのない白身で少し軟らかいが食味も悪くなく

昔の釣り雑誌には盛んに登場していたものだが

最近あまり評価されてないようなのはなせだろう

釣具屋に金を落とす釣りじゃないからだろうか

そんなニンゲンどもの都合にかかわりなく

昔も今も変わらず釣れるこの磯べりの小魚を

俺はけっこう好きでしばしば釣って喰うのだ









...








夕マヅメ薄暗くなったからか根魚が釣れた


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ムラソイ君

良い子の時間は終わりだろう

俺は竿をたたんだ

暗くなる前に磯から降りよう


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これだけ喰います








...









釣った魚は煮つけてみた

ウミタナゴは濃いめの味付けが合うと思う


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さあどうぞ

ウミタナゴの身肉はその地味なキャラにふさわしく

特徴のない白身で少し磯の香を感じさせるくらいだ


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ちょっと軟らかい

穏やかだった今日の昼間の釣りの記憶と

遊んでくれた磯の小魚の煮つけを肴に

純米酒をぐびり

ぐびり




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by US100243 | 2015-03-20 18:28 | 海の釣り | Comments(8)
南房漁港~イカ臭くなれない
   
   
寒くて釣りに逝く気になれない

立春も過ぎ日差しは春めいてきているが

海の中はこれからが冬本番だろう

高い高速料金を払って海に逝き

冷たい水に仕掛けを垂らしてみたところで

ロクな魚は釣れないに決まっている

欲望を制御しきれないお若い釣り人ならともかく

老いぼれワケのわかった釣り人ならば

こんな季節は暖かい部屋の中で

スーパーで買った肴で一杯飲るのが正解だと

皆さんだって思うだろう


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今夜も半額げっとだぜ







...







今宵の肴はホタルイカとニシン

俺がガキの頃はニシンなんてのは硬い身欠きばかりで

刺身で喰うなんて思いもよらなかった

ホタルイカだって関東じゃ喰う風習はなかったと思う


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酢味噌で逝ってみよう

海なし県に住みながらこんな珍味で酒が飲めるのも

冷蔵やら輸送やら文明の進歩のおかげだと

環境破壊にココロ傷めながらも有り難く思ってしまう

房総の海に釣りに逝く高速料金の20分の1くらいで

こんな口福が味わえるのだ

やっぱり冬は漁港よりスーパーのラン&ガンだ

分別ある釣り人はこうでなくちゃなどと

怠惰な自分を正当化してみるがなんなんだろう



この敗北感は...







...








若い頃の俺はこんなじゃなかった

いや若い頃から怠惰ではあったが

魚釣りとイヤラシイことに関してはけっこう勤勉だった

目が覚めてる時間のたぶん3分の1くらいは

サオの類を握ってばかりいたろう

だから自分では分からなかったけれど

魚臭かったりイカ臭かったりしたんじゃないか

クラスメートにもイカ臭い野郎は多かった

ああ懐かしい青春時代

そうだ明日は久しぶりに休みを取って

日本海までホタルイカを掬いに逝こう

北海道産のニシンの刺身も喰ったからきっと

朝の目覚めはまりもっこりに違いない


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意味不明








...









年寄りの朝は早い

昨夜他愛もなく酔っ払ってしまって早寝したからでもあるが

明け方に目を覚ました俺は別段まりもっこりでもなく

グズグズしながらさてどこへ出かけようかと思案した

酔った勢いで計画はしたがさすがに日本海は遠い

窓を開ければホホを撫でる南寄りのそよ風に

かすかにイカ臭さを感じた

この方角は南房だな

俺は愛車のエンジンに火を入れると

久しぶりに館山道に向けてハンドルを切ったのだ









...








3時間走って南房に

館山湾はいつも鏡面のように凪ているから

別名鏡ヶ浦と呼ばれるらしい

天気予報では波気のある日だったが

やはり館山湾はよく凪ていた

混雑を極めた最近の外房の漁港とうって変わって

平日の館山港に釣り人は少なかった

大した魚は釣れてないからだろう

岸壁には常連なのか日向ぼっこがてらに

ブッ込んだりサビいたりのんびりと釣り糸を

垂らす釣り人が点在している

俺は車を横付けすると荷台の奥から道具箱を掘り出し

おもむろにデフレエギを取り出した


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198円なり

春のアオリイカはけっこう大きくなっている

大物に備えてPE1.5号を巻いたリールを選択すると

16lbフロロのリーダーにデフレエギをセットして

良く晴れた館山港内に向かい俺はエギを遠投した









...









水面に浮かぶPEラインの動きで着底を察すると

俺はピュンピュンとエギをしゃくった

ピュンピュン

ポーズ

ピュンピュンピュン

ポーズ

...

数投でクタビレテしまい何より飽きた

俺は作戦を変更してズル引きで釣り続けた

ズリズリ

ポーズ

ズリズリズリ

ポーズ

...

ズル引きだとアオリイカは期待できないが

モンゴウイカやタコが釣れる

モンゴウだって一晩寝かせた身の厚い刺身は

かなり旨いしもちろんタコも旨い

釣ったばかりのタコを塩でキシキシ揉みあげて

半分生くらいの茹で加減にするとたいそう旨い

たいそう旨いが実を言うと俺はタコが怖い

足は長くてヌメってうねうねと動くし

ぞろりとついた吸盤は気色悪すぎるだろう

慣れた釣り人はくるりとアタマをめくって〆てしまうが

俺はそれが怖くてできない

だから目と目の間にナイフを突き立てて〆るのだが

釣り上げたタコはけっこう素早く動き回る

たいてい一発で〆ることはできないから

殺られてたまるかと岸壁上を逃げ回るタコを

怖さと喰いたさに衝き動かされて

ナイフを握り締めへっぴり腰で追い回すことになる

それでも喰って旨い軟体系の釣りが止め難いのは

経験した皆さんならご存知と思う









...








ガキの頃から使ってきたナイロンと比べると

PEラインの感度は大したもので

ズル引くエギの感触から障害物の種類やら

海底の傾斜具合までそれとなく察知することができる

エギのカンナの先にイキモノが触れる気配がした



間髪入れず大合わせ


タコを掛けた場合この最初のゴリ巻が肝心で

一気に海底から引っぺがしてしまわなければ

あの8本の手というか吸盤のついた足で

岩に張り付かれては往生するだろう

エギングロッドはバットまで曲がるが動かない

根ガカリか

いやわずかに動くしこの軟らかさはイキモノだろう

PE1.5号なので力任せに引っ張り続けていると

ついに獲物が海底を離れ動き出す気配がした



さあファイト開始だ!









...









ファイト開始と言ったってまるで引かない

イカならそれでもピューピューと引っ張るが

タコの場合は重たいだけだ

それにしても尋常な重さじゃないな

竿は手元まで曲がったままだし

ずいぶん遠投してるから寄せるまでが大変だ

だがこれはタコを釣ってるとたまにあることで

石を抱いているに違いない

タコがしがみついた石が海底を離れ

一緒に釣り上げられているわけで重いのだ









...









竿の曲がりを見て見物人が集まりだした

自分の釣りや港湾作業の手を休めて

ジリジリと獲物を寄せる俺を見ている

寄せながら俺はジモティらしい爺さんとおしゃべりした

俺タコ怖くて〆られないんですよ

だらしねぇなあ、アタマひっくり返せば簡単だっぺおう

そして釣り上げたら〆てやると言う

うれしいなー、じゃあアシ4本差し上げますよ

俺たちは笑い合った

その笑いは見物人達に伝播していき

そこにいる人々の間に和気のようなものが生じた

ああこれが正しい漁港の釣りの在り方なんじゃないかと

俺はしみじみ思ったりした

新たに見物に加わった青年が

何が釣れてるんですかと訊く

いやあ喰うと旨いホネのないヤツですよ

石を抱いているからそんなに大きくはないんですよ


にこやかに説明する俺の顔の小鼻は

得意で少し膨らんでいたかもしれない









...









ローマ帝国の栄華は千年続いたが

俺の得意は10分で終わった

釣り上げた獲物には


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ホネがあった

苦笑いを浮かべて辺りを見回すと

見物人達は既にそれぞれ所定の位置に戻り誰もいない

絡まったサビキをほどいたりコンテナを触ったり

みな何もなかったかのように自分の仕事をしている

そして誰もが俺の姿が視野に入らない

微妙な立ち位置で作業しているのだ



館山港の釣り人は優しい









...








まだ若い頃の俺ならばスロープで貝を拾ったり

めげずに磯べりで流れワカメを探したり

何とか喰い物を確保しようと思ったろうが

何だかそんな気にもなれないのは

やっぱり年を取ってしまったからなのか

3時間走って手ぶらで家に帰った

日足はずいぶん伸びてきていて

家に帰り着いた頃にもまだ暗くなるには間があった

自然農園(狭い庭)で喰えるものを探す

病気と虫食いでズタボロの菜っ葉を採る


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それでも喰える

夕闇に急かされるように裏に回ると

季節に似合った懐かしい顔


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フキノトウだ

いくつか摘んで春を感じたい

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今夜はコイツで一杯








...









フキは味噌とよく合う

甘味を加えて油で炒めればポピュラーなフキ味噌だが

俺は生のまま味噌に刻み込むだけだ


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メンドクサイからな

夏の間キュウリに付けて喰った金山寺味噌が

まだ残っていたのでこれにも混ぜ込んでみる


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味噌だから腐ってないだろう

今日は海のものでなく豚肉の味噌漬けを焼く

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50円引きじゃ負けだろう

脂がジュウジュウいって旨そうだ

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焦げた味噌が香ばしい

残りのフキノトウは粉をはたいて油で揚げた

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揚げれば何でも喰える








...









さあ飲るか


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早春の膳

フキ味噌を口に含むと清冽な生のフキの香が

鼻腔から頭蓋へ沁み込んでいくようだ

塩っぱくてホロ苦くこれだけでいくらでも飲めてしまう

イカ臭くなれない老いぼれに似合いの枯淡の肴だが

いかんせん塩分の含有量がハンパない

これじゃ血圧が急上昇だろう

明日は久しぶりに献血センターに逝って

ナースにタップリ血を抜いてもらうとしようか





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by US100243 | 2015-02-27 17:23 | 海の釣り | Comments(14)
外房サーフ~砂に書いたラブレター
   
   
俺はちょっとアセッていた

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寝坊ですよ

その日は大潮で朝マヅメに上げいっぱい

朝ぼらけのサーフで颯爽とルアーでも投げて

喰い頃のヒラメでも釣ってやろうと思って寝たのだが



いつも通り寝坊した


家を出るときには既に5時半をまわっていて

俺の家からサーフまでタップリ2時間以上かかるから

どうしたって朝マヅメに間に合うわけはないのだが

初冬の朝の5時半はまだ真っ暗で

なんだか何とかなりそうな気がして車を走らせた

ひょっとして夜が明けても厚い曇り空で

朝マヅメからの地合いが続いてるんじゃないかとか

ひょっとして地球の自転が少し遅れて

着いた頃ちょうど朝マヅメになるんじゃないかとか

なけなしの可能性にすがってアクセルを踏んだのだが
  

a0279321_14211633.jpg

夜はキレイに明けていた









...









サーフに着いた頃にはもう日は高く昇っていて

のみならず潮もずいぶん下げていた

何だか冷たそうな海にベイトッ気はまるで無く

時折すっぽんすっぽんとボラが跳ねるだけだ

それでもヒラメを喰いたいから俺はルアーを投げた


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しょてからワームだw

ダメダメ感漂う砂浜で俺はルアーを投げ続けたのだが

やっぱりヒラメは釣れなかった

サーファー達の迷惑そうな視線を気にしながら

離岸流やら流れ込みやら攻めてはみたが

全くコツリともアタリはなかったのだ



俺は竿をたたんだ







...








車に戻ってメシにする


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庭に生った蜜柑と柿

青い空に白い雲

柿の丹色や魚肉ソーセージの桃色に癒された俺は

再び九十九里の砂浜に降り立つ

ちょっと詩ゴコロを刺激されてしまったのか

ココロの中の想いを砂に書いてみたりした


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喰いたい...

砂に書いた俺の想いを

九十九里の波は優しく消していった


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波はどこへ帰るのか








...









想いを書くといえばラブレターだろう


皆さんも結構お書きになったんじゃないか

もちろん俺も若い頃ずいぶん書いた

パソコンもケータイも無かった時代だったから

恋するたびに俺はココロの想いを手紙にしたためた

調子のイイ時は原稿用紙に何十枚も書いて

好いた娘さんに送りつけたりした

ことごとくボツになったそれらのお手紙で

俺は彼女達に何を伝えたかったのだろう

女神のようにも思えた女性への崇拝の念 や

切なく胸を締め付ける恋慕の気持ち

愛した娘達に伝えきれなかったココロの想いを

俺は砂に書いてみたのだ


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ちょっと要約してみた


素直になろうよ


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皆さんだってしたいだろう








...









ここ九十九里の砂浜でエッチをするといえば

これはもうカニ獲りのことだと昔から決まっている

オトナになって自分のココロにウソをつかなくなった俺は

やっぱりサンマを刻んでしまう


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10%引きじゃ負けだろう

向こうからギャルをまじえたサーファー数人が

潮風に髪をなびかせてやって来るぞ

波が消してくれない砂に書いたラブレターを

ウェーダーのフェルト底で消して準備完了だ


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通報されかねないからな

チョットだけだよと言いながら

カニ網を離岸流に乗せるだろう


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サンマと欲望を仕込んで

手繰ればカニが獲れるだろう

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ああ癒される

あともうチョットだけと言いながら

次から次へと獲るだろう


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六荷(誤用)キターッ

外子を抱いたメスも多かったが

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アタシできちゃったの

優しく外してリリースしてあげて欲しい








...









楽しい時間はすぐ過ぎる

カニとの戯れにも疲れて東の空を見上げれば

煌々と光る満月が水平線から昇っていた


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ずいぶん明るく撮れた


月夜のカニは痩せているという


月光を怖れて餌をとらないかららしい

いかにも迷信くさいお話だが

家に帰って試してみるか









...









唐揚げやら鍋やら味噌汁やら

いろいろ楽しみたいとちょっと多めにキープしたが


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みんな大鍋にぶち込んで

メンドクサイので結局全部蒸し上げた

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さあどうぞ

ガザミやイシガニと比べて味噌がちょっと淡白だが

内子の入った個体が多くて充分旨い


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酒がすすむよ








...









ヒラツメガニの殻はけっこう軟らかいから

背中のコウラとフンドシを取ってしまえば

エラと口元の砂袋以外はほとんど喰える

ちょっと柑橘類の汁を垂らしポン酢につけて

足の先までバリバリと喰ってしまうならわしだが

硬いハサミは噛み潰せないからさすがに残す

だが俺の嫁は歯とアゴが頑丈なのか

硬いハサミも喰ってしまう

不機嫌な顔をしてガリガリと大きな音を立て

硬いハサミを噛み潰していく嫁の姿は

屍肉の骨をかじるハイエナのようでかなり怖い



月夜のカニとは俺のことだろう



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by US100243 | 2014-12-18 15:04 | 海の釣り | Comments(20)
  

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