仔細あって最近ちょっと忙しい
かりにも世界第三位の経済大国なのだから
他のおおよその国の人々と比べてみれば
日本人はたいそう恵まれた環境下にあると言えるだろう
それでもこの小さな国の中でひしめき合って
競い合い助け合って生きていくのはそれなりに大変で
生まれつき怠惰な俺でも糊口をしのぐためには
真面目にコツコツと働き続けなければならないのだ
釣り逝ってる場合じゃないのです
俺の取り分はドコに
...
ある日の昼下がりデスクワークに煮詰まった俺は
ぬるくなった茶を啜るとガタンを席を立った
イカンな視野が狭くなってるようだ
イイ仕事をするためには視野を広く保ち
物事を様々な角度から見て感じなくてはならないだろう
俺は車の運転席に身体を滑り込ませると
キーをゆっくりと回しエンジンに火を入れた
市場調査に逝ってくる
疑わしいまなざしで見るスタッフ達にそう言い残すと
ハンドルを切って俺は街へと走りだしたのだ
...
五感を研ぎ澄まし感性のアンテナを立て
俺は街中を走り夢中で市場調査した
ふと気が付くと妙に広い道を走っている
ありゃ
無意識のうちに高速道路に入ってしまったようだ
俺の車はETCを搭載してるから仕方がない
まあでも早く降りなくてはいけないな
この辺で降りよう
降り立ったのは群馬県は渋川 I.C.だった
せっかくだから桑の実の熟度でも調査してみよう
この木がオキニ
...
梅雨が近づくにつれて色付く桑の実は
何の変哲もないありふれた野の実だが
俺にとっては思い入れのある大切な果実だ
まだ早いかな
だからその頃になると野山に出掛けては
摘んで喰って手指を紫色に染める習わしだが
この桑の実はたいていの果実と違って一斉に熟さず
一ヶ月くらいにわたって次々と熟していく
今日もほとんど未熟な実の間から
喰って思い出に浸るに足るだけの熟した実を確保できた
調査完了
...
せっかくだから坂東漁協の年券も試し買いしてみた
あくまで市場調査です
この年券おおやけには7,000円と言われているが
なぜだかいつも8,000円取られる
釣具屋の女店員はなにやらゴニョゴニョ言い訳して
その1,000円の差額を正当化するのだが
見栄っ張りな俺はそりゃナンダと訊き返すことができない
だがケチンボだからココロの中ではいつも不満なのだ
その辺の消費者心理を漁協は理解してほしい
...
さてついでだから河川敷の植生を調査してみよう
あんなところにヨモギが生えているぞ
いろいろ役に立つ
せっかくだからちょっと採取してみた
草モチでも作るか
おや、どこからか水の音が聴こえてくるぞ
水音に導かれるままに進んでいくと
大きな川が流れていた
たまたまですよ
...
これより先調査を進めるにはちょっと足元が危うい
俺は半身ウェットにフェルトスパイクの鮎足袋を履いた
濡れないようにネクタイは内側に入れなくてはならない
俺ってダメ人間?
...
足元をかためて川の流れに戻り
俺は水温を調査した
セ氏12度
ダム放流時にしては水温は高く水量も少ない
この冬は山に雪が降らずダムに雪代が入らず
貯水量が記録的に少ないと聞くから
そのためだろうと調査票には書いておこう
...
生態系も調査した
ヒゲナガカワトビゲラの幼虫だ
チャラ瀬も調査した
喰い頃ポッテリだ
ウグイも成熟している
今日は喰わない
ヤマメのアタリはいつになくシビアで
チビかと思って合わせたら結構良型だったりする
釣りとしては面白い
例年より水位が低いからアプローチが楽で
入る釣り人が多くスレているのだろう
今シーズンは細糸が有利かもしれないと
調査票には書いておこう
...
荒瀬も調査した
泣き尺ポッテリ
荒瀬に立ち込み本流竿のズーム機能を駆使し
夢中になって調査していると
手元で音がして何やら流れに落ちて逝った
あれっ何だろう
尻栓が抜けてしまったのだ
お約束だ
いったいに俺の持ち竿は渓流竿から磯竿に至るまで
たいてい穂先が折れていたり尻栓が無かったりもする
言ってみればアタマとお尻がキマラナイわけで
これはもう持ち主である俺の人間性に倣っているのだと
自省の念らしきものが脳細胞のどこかに浮かぶと
それがスイッチになったのだろうか
俺はいきなり真人間の世界に戻ってきたのだ
早く会社に戻らなきゃ
片道二時間半だけど
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最後まで読んでくれてありがとう
今回も期待通り いや予測不能の展開で読み応え充分でした(笑)
咲いたマンさん は紳士でありスーパー仕事人なのでしょう。多分?(笑)
ブログの中のダメダメ振りは私自身の事でもあり、読んでると何故かホッとします。
磯竿なんぞガイドがあるから尻栓なんぞ無くても差して変わらんと。
しかし、ネクタイ姿で渓流竿・・・想像するだけでも面白い!
そして絵になる現代版寅さんです(^^)/
入漁料・・・高いですね。
高速代と含むとゴルフ並みですか。
贅沢な趣味かも(≧▽≦)
それにしてもネクタイに半身ウェットたぁ粋でござんすね(笑)
咲いたマンさんを見習いやして、ヨモギを摘んだりカワムシを捕まえてみたりしてみやしたので及ばずながら調査結果を報告させていただきやす…
ヨモギの効果はスバラシイ♪
相変わらずヤマメはポッテリとして旨そう。
ただし、ぼこぼこ釣れる程アソコのヤマメはあまくねぇ。
修業が必要だ。
しかし来週からはまた南房に通いやす(爆)
御免なすって(^^)
katsuさん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
ネクタイをしたまま釣りをしてると、何だか自分がスコットランドの貴族紳士にでもなったように思えてくるのですが、錯覚ですね。
ひとえにガマンの出来ない、ダラシナイ人間なのです(笑。
yajintabiさん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
おっしゃる通り、この夏は水不足が心配です。
かといって昨年のように、一気にメチャ降りされるのも困るのですが。
お魚達のためにも、安定した天候を祈りたいものです。
アトランティックな夜さん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
社員には釣りしてるワタクシの分を含めて、死ぬほど働くようにお願いしています。
でも雇主がこのテイタラクですから、ちょっとかなわぬ望みでしょうね(笑。
磯トンボさん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
8,000円と言ってもシーズンを通してですから、そう高いものではありません。
でも漁協の縄張りが結構細かくあって、よその地区では釣ることができないのです。
漁協にも平成の大合併をお願いしたいものです(笑。
海おとこさん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
海おとこさんも市場調査されましたか、結構なことです。
南房でも旨いお魚のウワサが、ちらほら聞こえてきましたね。
まったく今時分は身体が二つ欲しいです。
南房夜磯でネクタイをしたままショボイ釣りをしてるおぢさんをお見かけになったら、たぶんそれはワタクシです(笑。
仕事と釣りの両立ですか。ネクタイ締めて渓流竿を握るなんて、全く想像もしませんでした∑(゚Д゚)かっこいいなあ。
自分も昨夜ネクタイ締めて竿を握りましたよ。自宅で、ティッシュ片手に(笑)
しげさん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
太い三号竿を何度も折ったのですか。
豪快な使いっぷりですね。
ネクタイ締めての釣りはお勧めですよ。
いつでも仕事に戻れるのがイイです(笑。
のっぽの松さん、こんにちは。
コメントくださり、ありがとうございます。
のっぽの松さんも昨夜ネクタイ締めて魚釣りをされたのですか。
夜釣りの獲物はやっぱりウナギでしょうか。
お元気で羨ましい限りです(笑。
いやー市場調査は大切だと思いますよ。
そして、竿先や竿尻は、もちろん私も同じです。きっと埼玉クオリティーなんでしょう(笑)
私の夜な夜な暇があれば、うなぎの市場調査に荒川に行ってお疲れです!
これママさん、おはようございます。
コメントくださり、ありがとうございます。
夜な夜な荒川ウナギでお疲れですか。
ヌルヌルで結構なことです。
ワタクシ仔細あって長物が苦手なのですが、これママさんのエプロン姿のウナギ釣りなら、ぜひとも拝見したいです(笑。
素敵で幸せですね(^-^)
川魚の目と色が好き!
こっちでは、熊の目撃が後をたたず
海は良いけど、山は怖いです((((;゜Д゜)))
咲いたマンさんは、何か対策してますか?
うーむ、早く秋にならないかな♪
ドンコしか釣れない❤
キュウリ草さん、おはようございます。
コメントくださり、ありがとうございます。
昭和の時代ツキノワグマはほとんど絶滅しかけていて、昨今のように被害が続出する事態になるなんて想像もできませんでした。
いまだにアタマの切り替えが付かず、よって何の対策もしていません。
まあダイジョウブだろうと楽観していますが、そのうち喰われてしまうかもしれませんね(笑。
ラッキョウ漬けにチャレンジなさるとは素晴らしいですね。
ラッキョウ党員として表彰して差し上げたいくらいです(笑。
初動で塩を多めにすれば、腐敗する心配はありません。
塩加減はのちの塩抜きの時間で、どうにでも調整できます。
私もいつぞや仕事帰りにいてもたってもいられず、
黄色い餌屋にて革靴&ワイシャツ姿で粉を混ぜ混ぜした後に
一刻を惜しんで靴だけ履き替えて釣りしたことがありました。
しかしさすがに暑かったのでネクタイは解きましたが(笑)
もも兄ぃさん、おはようございます。
お久しぶりにお越しくださり、ありがとうございます。
もも兄ぃさんもヤラカシてしまいましたか。
ネクタイは締めたままの方が英国紳士のフィッシング風でお勧めなのですが、アミ汁が付いては敵いませんものね。
平日釣行してますと漁港にそんな感じの方がよくウロウロしてますが、「お仕事は?」なんて野暮は言わないようにしています(笑。
キュウリ草さん、こんにちは。
水が上がってきませんか、心配ですね。
塩の不足は失敗の原因になりますが、フタを開けて腐敗臭がしていなければダイジョウブでしょう。
まんべんなく塩が絡むように、たまにゴロゴロと器を転がしてやってください。