これも温暖化の影響だろうか
ここサイタマで栽培できる柑橘類が増えてきている
俺がガキの時分この辺に植えられている
柑橘類と言えば柚子とナツミカンくらいなもので
そのナツミカンにしたってデカくて硬くて黄色くて
猛烈に酸っぱいものだから少しでも甘味を感じるために
塩をまぶし付けて喰ったものだった
そう言えばあのトゲトゲの生け垣に生る
カラタチもミカンの仲間だ
北原白秋の世界だよ
痛いトゲに刺されながら採って齧ってはみたが
苦くて渋くて酸っぱくて
とても喰えた果実ではなかったな
...
そんな土地に生まれ育ったからか
冬のコタツの上に盛られていた温州ミカンのみならず
オレンジやらハッサクやら伊予柑やら
甘酸っぱくてジューシィな柑橘類の類に
強いアコガレに似たものを抱いていたのだろう
少年の俺は生家の庭に恐る恐る
珍しく売っていた温州ミカンの苗木を植えたのだ
関東辺りでは温州ミカンなんて南国の果樹は
海べりの温暖な地域に植えられるものだと思っていたから
唱歌が好きです
サイタマの寒い冬を越せるのか危ぶんだが
霜にやられることもなく無事に根付いた温州ミカンは
爾来30年にわたり健気に実を生らせ続けてくれた
時を経るに従ってここサイタマの地でも
いろいろな柑橘類の苗木が出回るようになった
あのデカくて黄色くて猛烈に酸っぱかったナツミカンも
今では品種改良されたもっと喰いやすいアマナツに
すっかり駆逐されてしまったようだ
...
長じて自分の家を持った俺は
やっぱり庭にミカンの木を植えた
花柚子とスダチ、温州ミカンとアマナツが根付いた
初夏になるとそれら柑橘類が花を咲かせる
アマナツの花と実
純白の可愛らしい花で新緑の若葉に寄り添って咲く
姿もイイがまたその香りが素晴らしい
以前お話したと思うが俺はけっこう匂いフェチで
花とみれば花弁に鼻を寄せてクンクンせずにはいられない
クンクンしては陶然となり止める踏ん切りも付けられず
仕事に出掛けるのが遅くなってしまうくらいなのだ
...
今朝もいやん、もうヤメテと恥ずかしがるアマナツの
繁みに顔を突っ込み執拗にクンクンしていると
ゴツンと俺のアタマに何物かがぶつかった
アンタも好きねェ
完熟して自然落果したアマナツの実だった
一年木に着いていたアマナツの実ももう終わりで
今頃になると酸味もほどよく抜けて結構旨い
結構旨いが俺はめったに喰うことはなかった
なぜなら剥くのがメンドクサイからだ
温州ミカンは素手で剥けるからたまには喰うが
半分は鳥が喰う
包丁を使って外果皮を剥いたのち再び
内果皮から果肉を取り出してやっと喰えるなんて
いかにもメンドクサイじゃないか
何ですと?嫁に剥いてもらえとおっしゃるか
それはロシアに島を返せと言うにに等しく
まったく出来ない相談だろう
...
そんな事情でせっかく生ったアマナツの実を
持て余している皆さんに最近俺が愛好してる
アマナツの喰い方をご披露したい
喰い方と言っても切り方にちょっと工夫しただけだが
喰い物に関して素材の切り方は大切な要素で
同じ魚で刺身を造ってもウデのいい板前に
俺の素人包丁ではまったく敵わないだろう
それでもイイの旨ければ
魚でも肉でも植物でも筋や繊維を直角に
断ち切る方向に包丁を入れることが多いが
その角度を変えるだけで歯触りや
肉汁や果汁の現れ方が変わるから
料理は奥が深いと今更ながら思うのだ
...
さてアマナツをまな板に載せこう包丁を入れる
切り取った実を喰いやすいよう真っ二つに切る
あとは斜めに実を切り取っていくだけだ
この際欲張って厚く包丁を入れるとタネも切れてしまう
柑橘類のタネは苦くて喰えないから注意されたい
残った中心部はチュバチュバ吸って
口中に入ったタネをペッと吐き出せばそれでよろしい
切ったアマナツはこう持って
ガブリと逝く
果汁を包んだ小さな袋に包丁が入っているから
舌上に余すところなくジュースがあふれ出る
内果皮にも斜めに包丁が入っているから
飲み込んでしまっても苦にはならないだろう
...
梅雨入り前の今時分には薫る風を部屋に招き入れて
こうして切ったアマナツを楽しむ習わしだが
不思議にウォッカやジンが合う
名残のアマナツを喰い尽くす頃には
次の代の青い実が膨らんでくるだろう
今年も暑い夏になりそうだ
この夏こそは旬を迎えるヒラマサやフエダイの刺身を
柑橘類の汁を垂らし込んだ醤油で喰ってお見せして
お読みくださる皆さんのココロの中の嫉妬の炎を
熱く燃えたぎらせて差し上げたいものだと思っている
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最後まで読んでくれてありがとう
是非是非嫉妬させてください。
自分も今年こそ
咲いたマン さんにワサ釣れ過ぎたんで貰ってくれませんか?と連絡しますので(笑)
うちの自然農法には、桑の実とゆすら梅の実が色づき次第に子供たちが食べてしまっています(笑)
サイタマンさんの釣り記事を楽しみにしているので、早く柑橘を絞ったお刺身を食べましょうよ!
我が家の夏蜜柑ジャムの材料は彩の国から頂いてます。
大概、鳥の餌に終わる様ですが、トンボがジャムにして義母さんに還元してます(笑
是非ともジャム作りしてみてください。
これはもう一刻も早くどちらも釣り上げて咲いたマンさんの嫉妬ゴコロに火をつけて差し上げなけりゃならねぇと思ったりするとかしねぇとか(笑)
まあ、いつも勢いだけで釣れることがねぇのがあっしの毎度お馴染みのパターンでござんすが…
青物爆釣の噂がある堤防は人だらけで近づけやせんが、どこかの人が来なそうな磯でヒッソリと巨大なルアーを着けて回遊待ちしてみようと思っておりやす♪
まあ、回遊してきやせんけどね(爆)
御免なすって(^^)
katsuさん、こんにちは。
拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。
おおイシガキダイをいただけますか、これは楽しみですね。
寝かせ足りないワサのお刺身を、柑橘類の汁を垂らした醤油に付けて、コリコリと喰ってみたいです。
ナツミカンを喰ってるわけでもないのに、ヨダレが出てきてしまいました(笑。
これママさん、こんにちは。
拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。
これママ邸では桑とユスラウメを栽培されてらっしゃいますか。
ワタクシの生家でも植えていて、初夏の陽に温められたユスラウメの実を口に含んでぷちりと潰すと、優しく甘い果汁が流れ出た昭和の昔が懐かしく思い出されます。
お刺身記事をご所望ですか。
追い詰められて、また買ってきたお魚で記事を書いてしまうかもしれません(笑。
磯トンボさん、こんにちは。
拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。
苦味を含んだマーマレードはワタクシも好きなジャムで、トンボさんのジャム記事を拝見するたび、作って喰ってみたいと思うのです。
でも煮沸殺菌して保存する過程が、ズボラなワタクシにはハードルが高いですね。
ですから憮然として買ってきた甘すぎるジャムを舐めています(笑。
海おとこさん、こんにちは。
拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。
海おとこさんがご出張の留守に、南房のフエを釣りきってしまうつもりだったのですが、無事ご帰還されたのですね。
オツトメご苦労様でした。
最近はハイカラな疑似餌釣りにハマってらっしゃるとのこと。
キャラまでオシャレに変身されてしまうのかと、ちょっとシンパイしております(笑。
ヒラマサやフエダイですか。嫉妬の炎がボン‼︎です。北海道には生息してませんのて(~_~;)
北海道は今日がヤマメ解禁っす。土砂降りでやんす(-_-)
のっぽの松さん、おはようございます。
拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。
のっぽの松さんは北の大地にお住まいですか。
それなら柑橘類へのアコガレもひとしおでしょうね。
フエダイがいなくでも、様々なカレイの類やメバルやソイが釣れるではありませんか。
ワタクシの方こそ嫉妬の炎がボン!!です(笑。
刺身まで行く前に、甘夏に嫉妬(笑)
甘夏そのものも好きで、完熟が落ちてきてぶつかったのを食べる!くー、うらやましい!
そのほか、皮を細かく切って茹でこぼし、実も一緒に砂糖で煮込んだマーマレードはウチの名物で、たくさん作って人にも進呈、楽しみにしていて貰えます。
ただし、雪国の悲しさで柑橘類は穫れず、友だちがお庭のを送ってくださるのを煮ます。
柑橘類の実る土地に住みたかったなあ。今度来たら(どこへ、ってこの世へ)暖国に住み、庭に蜜柑甘夏金柑橙、みんな植えます。
すばるさん、おはようございます。
お久しぶりにお越しくださり、ありがとうございます。
アマナツに嫉妬されますか、よく分かります。
沖縄にもシークヮーサーなんて独特なミカンがありますが、いったいに日本の太平洋側の地域には、それぞれの土地に様々な柑橘類が根付いていますね。
でもこのまま温暖化が進めば、きっとすばるさんの地でもミカンが植えられると思います。
もうホンの40年ばかりお待ちください(笑。
ここ栃木では「ゆず」が多いかな?
時々よそ様の庭に柑橘類を見かけますが、収穫される様子がありませんので観賞として植えられているのでしょう。
白身魚の刺身に柑橘類を絞り爽やかな酸味で頂けば市販のポン酢などはスマンスマンと道を空けるでしょうね。
楽しみにしております。
yajintabiさん、おはようございます。
コメントくださいまして、ありがとうございます。
yajintabiさんは栃木にお住まいですか。
ワタクシの愛する那珂川が流れる県ですね、羨ましいです。
サイタマより少し寒いですが、鉢植えならばどんな柑橘類でもイケます。
自家栽培レモンを絞りかけて、アユやヤマメを召し上がるのはいかがでしょう(笑。
宮崎人さん、初めまして、おはようございます。
お初にコメントいただき、ありがとうございます。
駆け出しの頃一年ほどですが、宮崎に住んでいましたので懐かしいです。
街路樹のヤシ、堀切峠に咲く山桜、国道10号線べりで農家のおばちゃんたちが売るイチゴの甘い香り...。
でも「へべす」の存在は知りませんでした。
まったく九州四国は柑橘類天国で、小さめに切った日向ナツでもつまみながら、へべすロックを味わってみたいものです(笑。
キュウリ草さん、おはようございます。
コメントいただき、ありがとうございます。
まったく滴るような柑橘類を喰うと、ココロのみならず身体までシアワセになりますね。
これはもう我々がお猿さんだったころから常食していたからだろうと、ワタクシには思えてしまうのです(笑。