もしもし姐さんなぜ泣くの~デカいヤマメを釣りに逝く(実釣篇)
   
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第三のヤマメはどこにいるのか

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観覧車の上が怪しい

風格ある渓流の主でもなくサクラマスでもない

俺の狙う第三のタイプのデカいヤマメは

どこにいるかと言えば速い流れの中にいる

渓流釣り師ならヤマメの居着く適水勢は

ほとんどカラダに沁み込んでいることと思うが

たぶんそれよりずっと速い流れの中にいる

利根川中流域の喰っても旨いデカいヤマメは

まさかと思うくらい速い流れの中にいるのだ


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...









針は8号以上の丈夫な針がいい

銘柄はお好みもあるだろうが何でも良く

昔定番だった青焼きのヤマメ針に比べたら

どんな種類の針だって上出来だろう


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手持ちの針を使えばいい


中古釣具屋であさった古針でも充分用は足りるが

流行の小針はバラシが多くなるから避けたほうがいい

小針を使ったところで飲み込んでくれるほど

早瀬に付くデカいヤマメはウブじゃないのだ









...









糸も0.8号くらいの太さならなんだっていい

0.25号以下の細糸ならばよく吟味した方がよかろうが

太糸だから質はこだわらなくていいだろう

俺はケチンボだから一番安い糸を探していると


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あちゃ~ラパラか

すぐ錆びたり製品ムラがあったり散々なラパラクオリティだが

ガキの頃からお世話になりっぱなしだから許してしまう

急な流れに早く沈めたいからナイロンよりフロロがいいだろう

実は単線のメタルラインがかなり有効なのだが

仕掛け作りがメンドクサイからめったに俺は使わない

結局は釣り様で、どんな糸でも何とかなるのだ









...








エサはクロカワムシを使う

サクラマス系のデカいヤマメにはミミズが定番だが

なぜか早瀬のデカいヤマメにミミズは効かない

タニヒラタカゲロウという種類だろうか

石の裏に付くデカいヒラタしか喰わないなんて

気紛れを見せたこともあったが

まあたいていクロカワムシで喰ってくれる

河原に降りたらヨモギをむしろう


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別に草モチを作るわけではなく

水で濡らしてエサ箱に敷くのだ


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これは利根川の本流ヤマメ師の流儀で

ヨモギの薬効で川虫のモチがいいのか

ホントのところは分からないが俺は従っている








...









竿は8mくらいの本流竿がいいだろう

一気にノサレるからズーム機能もあれば重宝する

中調のアユ竿を流用してた頃を思えば

格段に釣りやすくて楽しめるようになった

何より繊細な作りで感度の高い穂先がイイ


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ありゃナニコレ

おおそうだった何年も前なので忘れていたが

最後にデカいヤマメを狙った時

俺の常として不注意で穂先を折ってしまったのだ

仕方がないから天井糸をグルグル巻きに縛り付け

それでも不安だから後先考えずにアロンを垂らしこんだのだ

だからホドクこともできない

さあどうしよう困ったな

まあ...

仕方ないな


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再び直付けw

試しに振ってみるが使えないことはなさそうだ

穂先の感度もヘッタクレもないが

アユ竿で釣ってるみたいで懐かしい

こんなフザケたやり方で釣れるのかと言えば


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釣れる

まあ結局竿も何だってイイということだ








...









俺の釣りたいデカいヤマメは30~40cmくらい

速い流れを釣るから釣り方にちょっとコツがいる

自分より上流でアタリを出して釣り上げてしまうのだ

何しろ速い流れだから幅広の魚体で下流に走られると

30cmそこそこのサイズでも0.8号を引きちぎる

ズームを駆使してやり取りしても獲れないことが多い

掛けた瞬間にキアイで引き抜いてしまう手もあるが

岸に誘導して石の間に泳ぎ込ませて獲るのが無難かもしれない


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尺上なのにポッテリ








...









クロカワムシという大エサを使っていても

アワセは早ければ早いほどイイ

コツンと当たってたいてい終わりで

待っていたって呑み込んでくれることはない

速い流れに太糸だからエサを咥えた瞬間に

ヤマメは違和感を感じてエサを吐き出してしまうようだ

アタリもないのに仕掛けの下でヤマメがギラリと光るから

慌てて竿を立てると掛かっていることがよくある

これは俺がアタリを感知する前に

ヤマメはエサを咥えて怪しんで吐き出そうとして

針先が口中に掛かってしまって暴れているのだろう

いくら早アワセしても早過ぎることはないと思う









...









こうして釣った利根川中流域のデカいヤマメは

尺物なのに顔つきが幼くて肉付きもイイ


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小さな喰い頃のぽってりヤマメには及ばないが

このタイプのデカいヤマメも結構旨い

皮目に少しサケ科特有の匂いが出てくるが

それも個性として俺は美味しくいただいている


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ムニエルが旨い








...








これまでは独りで楽しんでいた釣りだが

こうして皆さんにお話しするのだから分かりやすく

このデカいヤマメを尺ポッテリとでも名付けてみようか

咲いたマンよサイズが同じなら戻りヤマメだろう

ちょっとした個体差を思い込みで区別してるんじゃないか


言われてしまうかもしれない

確かに耳石のストロンチウムを分析してみれば

あるいは群馬県水産試験場の論文の検体と同様に

降海経験があるのかもしれない

だがこの尺ポッテリには戻りヤマメ改めサクラマスとの

大きな違いがまだあるのだ









...








間のいいことに新進気鋭のオカズ釣師の豚さんが

同時期同地域で頃合いのサクラマスを釣った


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又長37cm

何でも0.4号の水中糸で仕留めたとおっしゃるから

凄いですね天才ですねとオダテあげて

機密情報である臓物画像を入手したのだ


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白子喰いたい切実に

腹の中に喰ったエサらしきものは何もない

那珂川で釣れるサクラマスも神流川で釣れるサクラマスも

こんな感じでたいてい胃袋は空っぽだ

ただ精巣よりも卵巣のことの方が多いと思う

それでは俺の釣った尺ポッテリの腹を割いてみよう


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うおっソーセージかよ


消化管はパンパンで生殖巣はまるで未熟だ

胃袋を割いてみると


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川虫飽食

釣り上げられる時までエサをむさぼり喰っていて

育ちざかりのヤマメの腹の中身と変わらない

だから俺は思うのだが尺ポッテリというデカいヤマメは

やはり利根川中流域に特有のタイプのヤマメで

豊富なエサと広大な生息空間の中で素質にも恵まれ

無邪気に大きく育ったヤマメのように思えるのだ

未熟な生殖巣にも大きな意味があるような気がするし

長く続くダムからの冷放水も関与してるように思えるが

凡百のオカズ釣師の俺にはこれ以上分かることもなく

この魚は醤油と味醂で付け焼きにしてみようなどと

喰うことばかりを考えるだけなのだ









...









尺ポッテリは何しろ肉量はたっぷりあるから

数匹釣れば喰うには充分だろう

でもせっかく群馬まで走ってきたのだから

残りの時間でタケノコでも採ってみよう

もう夏なのにタケノコなんて何を言ってるんだと

訝る向きもあるかもしれないが

俺が採るのは真竹のタケノコで

梅雨時の今が旬なのだ


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結構旨いよ








...









皆さんもご存じの一番ポピュラーなタケノコは

八百屋に売られている孟宗竹のタケノコで

もちろんこいつは春に生える

孟宗竹は遅くに外来したせいかその竹林はたいてい私有地で

勝手に入ってタケノコを掘ることはできない

だが真竹はたぶん在来種でいたる所で野生している

利根川の河川敷にも多くその竹林はあるから


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ここ渡ったら死にます

皆さんも質のいいタケノコの生える竹林を探して

マイポイントとして引き出しに仕舞っておくとよろしい


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折り採るだけだから手軽だ

朝掘りのタケノコが有り難がられるように

タケノコは掘ってから茹でるまでの時間が短いほどいい

釣りの終わりに採って帰ってすぐ茹でるなら

これ以上のものは望めないだろう

清水に浸して冷蔵庫に格納し時々水を替えてやれば

数週間くらいラクにもつから

タケノコ好きな俺は釣りに来るたびたくさん採って

季節の間存分にタケノコを堪能する習わしなのだ


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これ以上は鍋に入らない








...









河原にしゃがみ込んで採ったタケノコの皮をむき

その姫皮のちょっと乳臭いような匂いを嗅いでいると

母性に包まれていた幼かったあの頃に

俺のココロは回帰する

始めに孟宗竹(モウソウチク)が生えて

次に淡竹(ハチク)が出てきて

最後に真竹(マダケ)が生える

そんなタケノコの順番を教えてくれたのは

イジメられっ子だった俺を優しく気遣ってくれた

新任の音楽の女教師だったな









...









ちょうど今頃の季節だったろう

今にも降り出しそうな梅雨空の放課後

小学二年生の俺はその日も遊びに加えてもらえず

校庭の片隅に造られた花壇のふちに座っていた

誰にも遊んでもらえないなら早く帰ればいいものを

家族にそれを悟られるのが嫌だったのかもしれない

音楽の女教師が渡り廊下を歩いてきて俺を見つけ

校庭に降りて俺の方に来る

俺はうつむいて顔を上げなかった

俺はイジメられっ子である自分を酷く恥じていた

女教師は俺の前で歩を止めると言った

咲いたマン君、大丈夫?

俺は虚勢を張った

別に...草むしりしてるの

言って初めて手元に生えていた草を引き千切った







...








女教師は俺の隣に腰を下ろすと

肩に手を回し少し俺を抱き寄せた

そしてその手で拍子をとるように

俺の肩を優しくたたきながら

小さな声でゆっくりと唄った



もしもし姐さんなぜ泣くの

あの山奥のその奥に

孟宗淡竹は生えたれど

真竹が生えぬと泣いている




そしてこの唄は彼女の故郷で唄われている唄で

タケノコの生える順番を唄っているのだと

まだ幼くて愚かだった俺にも分かるよう

ちょっと饒舌に説明してくれたのだが

しばらくして押し黙った

まだ千切った草を握り締めたままの

俺の手の甲にしずくが落ちた

見上げると彼女のほの白いホホが濡れている



先生は泣いていた









...








ガキがイジメられたり仲間外れにされるなんて

今も昔も学校では日常茶飯のことで

女教師は俺の境遇に同情して泣いたわけではあるまい

地方都市出身だと言っていたから

望郷の想いにでも胸を衝かれたのだろうか

ガキの俺から見ればずいぶん大人に見えたけど

今思い出せばまだ大学出たてのスベスベの娘

何か人に言えない悩みでもあったのかもしれないなぁ


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ポン!




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四周年ということでご容赦のほど
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by US100243 | 2015-07-20 19:01 | 川の釣り | Comments(13)
Commented by katsu_3018 at 2015-07-21 08:33
おはようございます。
本流尺ヤマメに真竹の筍美味そうですが、最後の画像が一番美味しいそう(笑)
Commented by 磯トンボ at 2015-07-21 12:28 x
山女魚って言うぐらいだから・・・
男釣り師が追いかけ回すのが解る気がします(^^♪
Commented by しげ at 2015-07-21 21:47 x
自分の知らない世界。
ヤマメの話やタケノコの話。
今回も面白かったです。
いつか川で釣りをする時に、もう一度ブログを見てみようかと思います^^

Commented by 咲いたマン at 2015-07-22 06:44 x
katsuさん、おはようございます。
いつも拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。

コメントくださった時間からすると、通勤途中でご覧いただいてるのでしょうか。
タイーホされてないか、ちょっと心配です(笑。

Commented by 咲いたマン at 2015-07-22 06:50 x
磯トンボさん、おはようございます。
いつも拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。

お国で釣れるイワナを男とすれば、ヤマメは確かにご婦人のようですね。
アマゴというちょっと遊び好きな妹分もいますが、これは西日本のアングラーにお任せいたしましょう(笑。

Commented by 咲いたマン at 2015-07-22 06:57 x
しげさん、おはようございます。
いつも拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。

夜磯にエントリーされるしげさんになら、ぜひにとお勧めできますね(笑。
利根川本流の釣りで一番大切なのは、竿でも技術でもなく、しっかりとした足ごしらえだと思うのです。

Commented by at 2015-07-22 07:59 x
咲いたマンさんおはようございます。
うわあぁぁぁ尺ポッテリ!胃袋昆虫ソーセージ!
ピューと流されてしまいそうな瀬の流心のガンガンのところには仕掛けを入れて来ませんでした。
そこに最高の食材が入っていたかと思うと、また来年まで我慢できる自信がありません。(笑)
Commented by 海おとこ at 2015-07-22 20:32 x
尺ぽってり…今期は出会えやせんでした( ̄▽ ̄;)
来期の楽しみにとっておきやす(笑)
本流の流れは房総の何処の海より怖い…
スイマーズなんざ目じゃねぇ所で釣りをしている咲いたマンさんをすげぇなと思った今日この頃w
来年は年券買ってリベンジしやす♪
御免なすって(^^)
Commented by 海おとこ at 2015-07-22 20:45 x
重ね重ねコメントかっちけねぇ…
四周年おめでとうございやす♪
御免なすって(^^)
Commented by SY at 2015-07-22 23:43 x
初めてコメントさせて頂きます。
いつも、楽しみに拝見させて頂いております。
なんだか、たまらずコメントさせて頂いちゃいました。
勝手ながら、たくさんのワクワクドキドキをお裾分けして頂いて、凄く感謝しております。

まわりの皆様に、いつも頂いているばかりの若輩者のワタクシが申し上げるのは恐縮ですが、
いつか、タマタマ偶然に川原でお会いできたのなら、そのまま夜の部に突入して頂いて、つった魚をあれしたりこれしたりしながら、すこしだけ○る件とか、う○の件とか、禁のはずしかたなどお話できれば幸いです。
(妄想です。m(__)m)
(あ○○とか、ひ○○の時とかも・・)
Commented by 咲いたマン at 2015-07-23 12:17 x
豚さん、こんにちは。
いつも拙ブログをお読みくださり、ありがとうございます。

尺ポッテリは結構旨くゲームとしても面白いのですが、最高の食材と言ってしまうのはちょっと...。
オカズ教の修業仲間として申し上げますが、最高なのはチャラ瀬のちびポッテリです。
見た目の肉量や世間の価値観に幻惑されてはいけません(笑。

Commented by 咲いたマン at 2015-07-23 12:34 x
海おとこさん、こんにちは。
いつも拙ブログをお読みくださり、またお祝いのお言葉までいただき、ありがとうございます。

こんな与太話を読んで釣りに出かける奇特な方は、ほとんどおいでとは思えませんが、もう少し本流は危ないと強調しておくべきでしたね。
でもワタクシがすげぇことは全くありません。
危ない所は立ち込まない、これに尽きます(笑。

Commented by 咲いたマン at 2015-07-23 12:45 x
SYさん、初めまして、こんにちは。
お初にコメントいただき、ありがとうございます。
また今までもお読みくださっていたとのこと、とても嬉しく思います。

偶然川原でお会いしたときに何をして差し上げればいいのか、後半伏字が多くてちょっとよく分からないのですが、ワタクシからのお願いを申し上げておきますね。
稀少魚のモツを少し分けていただけないでしょうか(笑。


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