山芋たちまちと言うだろう
黒マムシの皮を失くしてモチベーションダダ下がりの俺だが
オトコの気力と精力を鼓舞する喰い物は
マムシやらウナギやらオットセイの生殖器やらの
動物性の喰い物ばかりとは限らない
昔から「葷酒山門に入るを許さず」というくらいで
ニンニクやニラが効くんじゃないかと言われているが
何が効くとか効かないとかクダラナイことばかり考えている人々の間で
地味なキャラだが山芋が結構な実力を持っていると
秘かに語られているのは皆さんもご存知のことと思う
...
俺の自然農園(狭い庭)は開拓して二十余年になるが
何しろあるがままの放置プレイの農法だから
スギナがはびこったりヤブガラシに覆い尽くされたり
年を経るに従いその植物相は遷移し続けている
千年単位で見ればそのうち照葉樹林になってしまうのだろうが
ミクロに見ればこの数年ハバを利かせているのは山芋だ
中の人はスダチです
秋になるとこの山芋のツルには大量のムカゴが着いて
秋の空に映える
それらがコボレ落ちてまた山芋のツルになるから
ネズミ算式に山芋のツルは増えていくだろう
それでは大変だからできるだけムカゴは拾って喰うのだが
とても拾いきれるものではなく今年の春もアチラから
ニョキニョキ
コチラからも
ニョキニョキニョキ
アチコチから芽吹いてきてこの夏も思いやられるだろう
萌え出た山芋のツルを手に取ってよくよく見て
けれども俺は思ったのだ
結構旨そうじゃないか
このツルを喰ってみたらどうだろう
アケビの芽にも似てると思えば似てる
イモだってムカゴだって旨い山芋なんだから
ツルだって旨いに違いあるまい
それに山芋の芽なんていかにも効きそうじゃないか
覇権に驕る山芋をやっつけた上に喰って旨くて効くのなら
まさしく一石三鳥だ
俺は芽吹いた山芋のツルを折り採ってみた
ポキリ
折口からはみるみるうちに清らかな樹液が滲み出てくる
清冽に澄んで少し糸を引くその液体は
まるでカウパー腺液のようだった
...
俺は不思議に思うのだがどうしてカウパーさんもバルトリンさんも
あんな恥ずかしいところに自分の名前を付けてしまったのだろう
凡人の俺には科学者のキモチが分からない
俺ならガマン汁が世界中で咲いたマン液と呼ばれるのは嫌だ
もしお子さんがいたのなら学校でイジメられたんじゃないだろうか
時空を超えてシンパイなことである
...
庭中いたる所に生えているからずいぶん採れた
大漁だぁ
サッと茹でてお浸しにしようと思ったがもう一工夫
タマゴの黄身を落としてアケビの巣ごもり風にしてみた
上等な卵を使った
鮮やかな黄色が焼いたヤマメとよく合うな
我ながらイイ感じの膳だ
さあどうぞ
黄身を崩して醤油を垂らす
山芋のツルにそれを絡めて喰ってみよう
これは絶対旨いだろう
こりゃう...旨くないな
口当たりはゴソゴソして特に香りもない
生の時イメージしたシャキシャキ感もネットリ感もまるでない
喰い物のレベルとしては以前喰ったヤブガラシと同じくらいだろう
吐きも下しもしなかったから別段毒ではないだろうが
苦労して採り集めて喰うほどの物ではないかもしれない
まずはご報告まで
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最後まで読んでくれてありがとう
磯魚も梅雨時期がは美味いからと言って、夏は美味いとは限らないのと同じですか('ω')
コメントいただき、ありがとうございます。
そうなんです。
魚だけでなく植物も部位によって、季節によって、成長の過程によってなど、様々な要因で旨さが違うのですね。
山芋のツルは旨そうに見えましたから、見た目も当てにならないという教訓になりました(笑。
コメントいただき、ありがとうございます。
おおっ、ついに本職稼働ですか。
やっぱり真昼間の漢釣りですね。
シマウマ模様のお魚画像がアップされた記事を楽しみにしています(笑。
コメントいただき、ありがとうございます。
たくさん生えてはいるのですが、イモは地中深くに入り込んで、引っ張ってもツルが千切れるだけで抜けやしません。
飢饉にでもなったら掘ってみようと思います。
ですからプランター栽培はお勧めですね。
緑のカーテンにもなって、一石二鳥です(笑。