欲すると得られぬのは世の常だろう
売りたい気持ちが先走る欲張った商人は
かえってモノが売れないものだし
ヤリタイ気持ちが先走るサカった若者も
たいてい目当ての娘さんには相手にされない
といって別にそんなにシタクないですよと
気のない素振りをしてみたところで
やっぱりサセテもらえるわけでもない
そんな悲しい青春と俺の魚釣りは似ていて
釣りたい気持ちが先走る本命魚はたいてい釣れない
俺がボウズ上等の漢(おとこ)釣りから
何か喰いたいのオカズ釣りに堕落する一方なのも
俺のウデでは思うにまかせぬそんな魚釣りに
ちょっと疲れてしまったからかもしれない
...
この夏俺は変な魚を本命魚にしていた
何かと言えばハタイた後のイサキだ
いかにも疲れたカンジだろう
このブログにコメントを下さる磯トンボさんが
ハタイた後の脂気がないイサキでも
酒蒸しにするととても旨いと教えてくださったからだ
酒蒸しはもともと俺も大好きな料理だし
今シーズン岡っぱりで100匹以上のイサキを仕留めた
磯トンボさんがおっしゃるのだがら間違いない
南房籠釣りのエキスパートの釣果と比べちゃいけないが
この俺だってハタイた後のイサキくらいなら
一匹や二匹交通事故的に釣れても不思議はなかろう
釣ったハタイた後のイサキをキノコと一緒に蒸し上げて
一杯やる記事をこのブログに書いてみたいと思い
ひと夏夜磯でちんたらフカセてみたが
ハタイた後のイサキは一向に釣れなかった
「欲すると得られぬ」法則が発動されたらしい
...
さて何としたものかと思っていると
たまたまフエダイをもらった
とれとれですよ
こいつがハタイた後のイサキの代わりになるだろう
尺に満たない豆フエだがかえって好都合
丸ごと蒸して見栄えよく大皿に乗るし
俺はどうしても試したいフエの部位があるのだ
フエを捌いたことのある方ならご存知だろうが
フエの腹の中には何やら蜜柑色のカタマリがある
たぶん内臓脂肪じゃないかと思うが
それはもう鮮やかなオレンジ色の物体だ
ケモノでも魚でも臓物を好んで喰う俺だが
うかつにも今までそれを捨てていた
今日のフエは臓物もろとも丸々蒸し上げて
蜜柑色の内臓脂肪をポン酢に浸して喰ってみたいと
俺はいま切実に欲している
...
さて丸ごと蒸すと言ったって
ウロコとエラは取らなくてはいけない
フエは汚いものは喰わないようだが
コマセが入っているかもしれないから
エラと一緒に胃袋を引き抜いた
アブナイものが入ってた
5号ハリスのついた釣り針を腹の中まで飲み込むなんて
前から思っていたがやっぱりコイツはアレだな
居ればたいてい第一投で喰ってくるし
まあムラソイ並みのアレでも身肉はとても旨いから
例えれば可愛らしくてちょっとユルい娘さんのようで
そのへんがフエが皆さんに愛される所以なんだろう
そんな可愛いフエダイをタップリのキノコと一緒に
タップリ酒をかけて蒸し上げてみよう
アッという間に出来上がり
...
出汁で割った醤油にいつも通り柑橘類を絞り込む
柑橘類がなければ酒蒸しはするなと言いたいくらいだ
果皮には結構油がある
さて身肉をむしって喰ってみよう
アツアツですよ
なかなか旨いな
脂気の少ないキメの細やかな上品な白身で
脂ノリノリの良型のフエダイとは違う魚のようだ
きっとハタイた後のイサキの酒蒸しも
こんな感じなんじゃないかと思う
一緒に蒸した特売のブナシメジも喰ってみる
あぁ可愛いのう
フエダイの出汁と酒の旨味をタップリ吸って
ちょっとヌメリを帯びたブナシメジも旨い
俺は蒸したキノコを柑橘類の汁で喰うのがことのほか好きで
キノコがなければ酒蒸しはするなと言いたいくらいだ
スダチに松茸だなんて奢ってみなくても
シイタケや養殖マイタケでも上等だろう
キノコと柑橘類はまさしく出会いのモノだと
秋になると俺はしみじみ思うのだ
...
さて気のないフリして身肉やキノコばかり喰ってきたが
内心期待でワクテカだった蜜柑色のカタマリはどうだ
カタマリないーっ
しょぼい肝臓が目立つくらいで
楽しみにしていた蜜柑色のカタマリは
意外なことに痕跡さえ見当たらない
やっぱりあれはメタボな良型フエダイのみにある
たぶん内臓脂肪なんだろう
得られぬといよいよ欲しくなるもので
と言っても今シーズンはもう終わりだろうから
来シーズンまで何とか一年生き永らえて
脂ギトギトの良型を仕留めねばなるまい
べつに誰かにもらったってイイんだけどなぁ
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最後まで読んでくれてありがとう
おおっ♪またしても親切な神父さんが登場でござんすね(笑)フエまで下さるたぁ、いよいよもって親切な方でござんす(爆)来期は是非ともBIGなフエを仕留め、あのオレンジ色の内臓の食味レビューを楽しみにしておりやす♪御免なすって(^^)
今晩は〜漢釣りから真っ逆さまに転落している、いや精進を重ねてる読書でございます。
美味い魚は自分で釣らなくても確かに手にはいります。先月は我が社の釣りクラブの面々が釣ってきた、あの黄色い縞の入ったアジ系高級魚を拝み倒してゲットしましたから。
あぁ〜あの程良い脂と身の締まり、大枚はたかずとも手に入るなら、いくらでもこの頭下げますがな^_^
それと最近、嵌ってるのは味噌漬けです。
特に味噌漬けは焼くと身が ”ほろほろ” 箸で簡単にほぐせます。
☆魚、大きな奴は手にしてないけど、詳細に確認しながら食するのも良いものですね。
滅多に手にしないので来夏、参考にしますm(__)m
コメントいただきまして、ありがとうございます。
もちろん釣って喰ったほうがイイのですが、別にもらって喰ってもイイのです。
来シーズンはバッカン持ってお供しますので、内臓だけでも分けていただけないでしょうか(笑。
コメントいただきまして、ありがとうございます。
拝むと縞のアジを分けてもらえるのですか、素敵な職場にお勤めで羨ましいです。
秋磯たけなわの今、書物でお勉強とは流石ですね。
その精進はきっと実を結び、いずれ縞のタイが爆釣すること間違いありません(笑。
コメントいただきまして、ありがとうございます。
おおっ、次の課題は味噌漬けですか。
匂いも消せて、クセのある磯魚でもイケそうですね。
でもワタクシ最近なんだかボケが始まっているようなので、漬けてはみたものの忘れてしまって、お魚を奈良漬化させてしまいそうでちょっと心配です(笑。
お久しぶりでございます
この時期のイサキは 明石でいう麦わら鯛のようなものでしょうか?
「猫跨ぎ」なんて悪口はいいませんが 釣れてしまった 撮れてしまったものは 美味しく頂いています
フエダイ 明石海峡では いません いや 小生の力では捕れません でも美味しそうです 御馳走さんデス 14代
そうだ 食していない
コメントいただきまして、ありがとうございます。
真鯛の産卵期は春ですから、麦わら鯛が産卵後の旨くない鯛を指すのであれば、そうです。
イサキの産卵期は初夏ですので、真夏のイサキがそれに当たります。
フエダイは旨いですよ(笑。
そちらのアコウにもっと脂を乗せた感じです。